・ROE10%超実現へ「選択と集中」完遂
直動システムメーカー大手のTHKは2月2日、子会社のTRAホールディングス(TRAH)など輸送機器関連子会社5社の全株式と貸付債権を、アドバンテッジパートナーズのファンドが出資する特別目的会社(SPC)に譲渡すると発表した。譲渡は6月1日を予定している。これにより、同社は輸送機器事業から完全撤退する。
譲渡対象となるのは、TRAHのほか、THK RHYTHM AUTOMOTIVE CANADA LIMITED、THK RHYTHM AUTOMOTIVE CZECH、THK RHYTHM AUTOMOTIVE GmbH、THK RHYTHM AUTOMOTIVE MICHIGAN CORPORATIONの計5社。TRAHは傘下に、THKリズム(静岡県浜松市)など国内外6社を抱える持株会社で、実質的には11社の輸送機器関連事業が一括譲渡される形となる。
同社は2025年2月、新たな経営方針として「ROE10%超の早期実現」を掲げ、産業機器事業の構造改革と輸送機器事業の「選択と集中」を打ち出していた。今回の事業譲渡について、同社は「投下資本利益率(ROIC)と資本コストを将来的にも厳しく精査した結果、事業譲渡が相応しいと判断した」と説明。今回の決定により、輸送機器事業における「選択と集中」は完遂するとしている。
TRAHの2024年12月期連結売上高は468億7600万円だったが、連結営業損益は6500万円の赤字だった。譲渡価格や債権譲渡額は秘密保持義務により非開示。2025年12月期の連結業績への影響は現在精査中で、決算発表時に開示する予定。なお、配当予想の修正はない。
同社は産業機器事業に経営資源を集中することで、収益性の向上と財務体質の強化を図る方針。