神戸製鋼所は9月10日、米国Malta Inc.(マサチューセッツ州ケンブリッジ)との間で資本業務提携契約を締結したと発表した。
Malta社は、Alphabet社傘下の研究開発組織X(旧Google X)発のクリーンテック企業。独自の蒸気マネジメント技術を基盤に、高温ヒートポンプおよび溶融塩を用いた蓄熱・蓄電技術を開発している。産業プロセスから排出される未利用廃熱を活用して高温熱を供給するほか、熱エネルギーを長時間貯蔵し、必要時に熱または電力として取り出せる点が特徴。
神戸製鋼所は、同社が長年培ってきた蒸気圧縮機技術とMalta社の蒸気マネジメント技術に高い親和性がある点を評価。両社の技術・知見を融合させることで、エネルギーの安定的かつ効率的な利用を促進し、CO₂排出削減への貢献を目指すとしている。
提携の背景には、高温熱需要を抱える産業分野での脱炭素化ニーズの高まりがある。Malta社の技術は、これまで十分に活用されてこなかった熱エネルギーを柔軟に貯蔵・利用できる点で将来性が高いと判断。社会実装を支援するとともに、高温熱利用、廃熱回収、長時間エネルギー貯蔵(LDES)などのエネルギーソリューションの発展・普及に貢献する方針。
同社は今中期経営計画(2024~2026年度)で「魅力ある企業への変革」を掲げ、変革施策「KOBELCO-X」を推進中。本件は「GX(Green Transformation)」の一例と位置づけ、再生可能エネルギーの安定供給化によるCO₂削減や、機械系事業でのエネルギー転換・資源循環関連の新規事業創出につなげる考え。技術・製品・サービスの掛け合わせによる社会課題解決を通じ、持続可能な社会の実現と事業成長の両立を目指す。
■Malta社概要
- 会社名:Malta Inc.
- 本社:Cambridge, Massachusetts, U.S.A.
- 代表:Philippe Delleville(President and CEO)
- 事業内容:高温ヒートポンプ、蓄熱・蓄電システムの開発および事業化