三陽商会、青森県十和田市に自社工場を移転・新設、2028年上期稼働

三陽商会(東京都新宿区)は9月15日、自社工場「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」を青森県上北郡七戸町から十和田市へ移転・新設すると発表した。新工場は2027年以降に建設工事へ着手し、2028年上期の完成・稼働開始を予定している。商品開発力と生産効率の向上を目的とした成長投資の一環で、建物の経年化への対応に加え、安全・快適な就労環境の整備、人材確保・育成、技術継承を進める。

新工場の所在地は青森県十和田市東二十一番町17番地で、土地面積は1万1,411㎡。現工場は青森県上北郡七戸町字荒熊内67番地18にあり、土地面積は1万137㎡である。建設工事は2027年以降に開始し、2028年上期に新工場を完成させ、稼働を開始する計画。建設計画や設備内容などの詳細は今後改めて公表する。

サンヨーソーイング 青森ファクトリーは、三陽商会の非連結子会社であるサンヨーソーイング(青森県上北郡)が運営するコート専業工場である。同社は青森ファクトリーのほか、スーツ・ジャケット専業の福島ファクトリーを運営している。

青森ファクトリーは1969年に茨城県水戸市で「サンヨーソーイング」として設立され、1975年から現在の青森県上北郡七戸町で稼働を開始した。以来57年にわたり、工程数の多いコートの縫製・仕上げ技術を蓄積し、三陽商会のものづくりを支える国内生産拠点として機能してきた。

生産機能に加えて新商品の開発や技術検証を行うR&D拠点としての役割も担っており、「SANYOCOAT」をはじめとする商品開発を支援している。2021年2月には複数の設備を導入してR&D機能を強化し、ダウンコートの生産内製化や新アイテムの開発など、トレンチコート以外の製品にも生産領域を広げている。

同工場では、肩から裾にかけて歪みやよどみなく生地が落ちるシルエットを実現するため、「パターン(設計図)」「縫製」「仕上げ(アイロンがけ)」の3工程を重視。縫製工程では手仕事も取り入れ、立体的なコートを生産する。長年培った技術力は国内外から評価され、パリなどのコレクションで発表するブランドからも受注しており、綿のギャバジン素材を使用したトレンチコートの生産技術などに強みを持つ。

2015年には、日本ファッション産業協議会が主導したJ∞QUALITY(Jクオリティー)企業認証の第1号を取得。2019年には、国内生産によるコートの価値を訴求するとともに国内外の市場拡大を図るため、工場直販のオンラインストアを開設し、オリジナルコートの販売も開始した。

今回の移転・新設では、こうした長年蓄積してきたコート生産技術を次世代へ継承するための基盤を整備するとともに、従業員の就労環境を改善し、人材の確保・育成を強化する。新たな生産拠点を通じて、商品開発力と生産効率のさらなる向上を目指す。

■計画概要
・事業者:三陽商会
・運営会社:サンヨーソーイング
・工場名:サンヨーソーイング 青森ファクトリー
・現所在地:青森県上北郡七戸町字荒熊内67番地18
・現工場土地面積:1万137㎡
・新所在地:青森県十和田市東二十一番町17番地
・新工場土地面積:1万1,411㎡
・建設工事着手:2027年以降
・完成・稼働開始:2028年上期
・生産品目:コート
・機能:生産、R&D、新商品開発、技術検証
・備考:建設計画、設備内容などは今後公表予定

新工場の建設規模や設備内容、投資額などは現時点で明らかにされておらず、今後の詳細発表が注目される。

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