英国、中国産ブームリフトに最大71.74%の反ダンピング関税を暫定適用

Construction Briefing :2026年8月21日

英国政府は、中国から輸入されるブームリフトに対し、最大71.74%の暫定的な反ダンピング関税を課した。これは、貿易救済庁(Trade Remedies Authority、TRA)が、ダンピングされたブームリフトの輸入が英国の高所作業車(MEWP)産業に損害を与えていると認定したことを受けた措置。英国メーカーのニフティリフト(Niftylift)が2025年12月に申請を提出していた。

ビジネス・イノベーション・科学・貿易大臣(Secretary of State for Business, Innovation, Science and Trade)がTRAの暫定決定を受け入れたことで、措置は8月20日から発効した。
暫定関税の対象は、中国原産の自走式関節式およびテレスコピック式ブームリフト(スパイダリフトを含む)で、最大作業高さ6m以上のもの。また、ブームセクション、シャーシ、タレットまたはターンテーブル、プラットフォームなど、事前組み立て済みまたは組み立て準備済みのセクションも含まれる。個別に輸入される部品は対象外。

関税率は企業によって大きく異なる。個別調査対象となったディンリ(Dingli)は16.25%と最も低く、リンゴン・ヘビー・マシナリー(Lingong Heavy Machinery、LGMG)は64.25%。サンプル対象外で協力的な中国の輸出業者・生産者には一律28.12%が適用される。その他の海外輸出業者には残余関税率71.74%が課される。
今回の英国の措置は、中国産MEWPに対するEUの反ダンピング関税に続くもの。欧州委員会(European Commission)は2025年4月に調査を完了していた。米国でも2021年に同様の関税が導入されている。

■TRAの調査は継続中
暫定措置は6カ月間有効で、その間にTRAが調査を完了する。最終的な確定関税は、暫定関税より高くなる場合も低くなる場合もある。

英国政府は、「最終関税率が暫定関税より高い場合でも、暫定措置で確保した額を超えて遡及徴収することはない」と説明。「確定関税が暫定関税より低い場合は確定関税額のみを徴収し、高い場合は暫定関税で確保した額のみを徴収する」としている。

また、英国の輸入業者には追加義務が課される。対象ブームリフトを輸入する事業者は、推定反ダンピング関税額に相当する保証(銀行保証、債券、または現金預託)を提供する必要がある。

さらに、特定関税率の適用を受ける輸出業者からの貨物には、必要な申告を記載した有効な商業インボイスを添付しなければならない。インボイスまたは申告が欠けている場合、残余関税率が適用される可能性がある。
TRAは調査を継続し、調査終了前に英国大臣へ最終勧告を提出する予定。

ニュースソース(Construction Briefing :2026年8月21日)