芝浦機械、米国の超精密工作機械メーカー、ムーア社を約1.5億ドルで子会社化

芝浦機械は5月18日、100%子会社である米国法人SHIBAURA MACHINE COMPANY, AMERICAを通じて、超精密工作機械メーカーのムーア・ナノテクノロジー・システムズ社 (Moore Nanotechnology Systems, LLC、米国ニューハンプシャー州、以下「ムーア社」)の全持分を総額約1億5,000万米ドル(約239億円、159円換算)で取得し、子会社化することを決定したと発表した。同日の取締役会で承認され、持分譲渡契約が締結された。持分取得は2026年後半を予定している。

■超精密加工機事業のグローバル拡大が狙い

芝浦機械グループは2026年度を最終年度とする中期経営計画「中計2026」において、事業ポートフォリオの変革を推進しており、工作機械セグメントの超精密加工機事業では北米・欧州など中国以外の市場開拓を重点課題と位置づけてきた。

ムーア社は1997年創業。光学、航空宇宙、防衛、医療、自動車など幅広い分野で実績を持つ超精密工作機械の専業メーカーで、これまでに累計1,000台以上の機械を30か国以上に納入しており、グローバルな販売・サービス網と高いブランド力を有する。

芝浦機械は今回の買収により、ムーア社の販売・サービス体制を活用して自社の得意とする超精密加工用研削機の欧米市場での拡販を図るほか、両社のリソース共有による製品開発の効率化やコスト低減、米国における技術サービス拠点(テクニカルセンター)機能の拡充を目指す。

■直近は営業赤字も、2026年12月期は黒字転換を見込む

ムーア社の直近5年間の業績によると、売上高は2021年12月期の約5,049万ドルをピークに減少傾向にあり、2024年・2025年の各12月期はそれぞれ約213万ドル、約423万ドルの営業損失を計上している。一方、2026年12月期については黒字転換を見込んでいるとしており、芝浦機械グループとのシナジー発揮による早期回復が期待される。取得価額(企業価値ベース)は約1億5千万米ドルで、実際の取得価額は持分取得日時点の負債や手許現金等の状況により変動する予定。

■今後の業績への影響は精査中

芝浦機械は「現時点では業績に影響を及ぼす未確定な要素が多く、業績見通しを数値で示すことが困難」としており、合理的な予測が可能となった段階で改めて開示する方針。超精密加工機のグローバル需要が底堅く推移するなか、老舗ブランドとの連携が同社の海外事業戦略に与える影響として注目される。​​​​​​​​​​​​​​​​

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