ダイフク、25年1~9月は最高益更新、生成AI需要が追い風に

マテリアルハンドリング大手のダイフクが11月11日に発表した2025年12月期第3四半期(1月〜9月)の連結決算は、生成AI向け半導体需要の拡大や物流自動化投資の回復を背景に、売上・利益ともに堅調に推移し、前年の通期実績を上回る過去最高益を記録した。

売上高は4,860億円、営業利益は752億円、経常利益は776億円、純利益は585億円となった。1株当たり純利益(EPS)は159円01銭。前年同期との比較は、決算期変更により前年同四半期の数値が存在しないため開示されていないが、前期通期実績(純利益571億円)をすでに上回っており、業績の好調さが際立つ。

業績を押し上げたのは、生成AI向けを中心とした半導体後工程の自動化需要や、米国・中国を中心とした物流・製造業の自動化投資の回復だ。特に前期末の豊富な受注残を背景に、半導体・自動車・流通業向けシステムの売上が順調に進捗。加えて、生産効率化やプロジェクト管理の強化によるコスト削減、収益性を重視した受注方針が奏功し、利益率の改善にもつながった。

セグメント別では、主力のダイフク本体が売上高1,934億円、セグメント利益446億円を計上。半導体・自動車向けシステムが堅調に推移した。北米を拠点とするDNAグループは、売上高1,206億円、利益121億円。流通業向けが好調だった一方、半導体・自動車向けはやや低調だった。生成AI需要を取り込んだCFIは、売上高285億円、利益27億円と好調。中国のDSAは、売上高295億円、利益81億円を確保したが、前期末の受注残減少の影響が見られた。その他の国内外子会社も、半導体向けを中心に売上・利益ともに堅調に推移し、売上高992億円、利益93億円を計上した。

通期の業績予想については、8月時点の予想を上方修正。売上高は6,500億円で据え置いたが、営業利益は975億円(前回比105億円増)、経常利益は1,020億円(同120億円増)、純利益は760億円(同80億円増)とした。EPSは206円69銭となる見通し。米国の関税政策の影響も織り込んだ上での上方修正であり、収益性の改善が業績を押し上げる構図が鮮明だ。

また、業績好調を受けて配当も増額。期末配当は当初予想より8円増の42円とし、年間配当は76円となる見込みだ。

米国では10月に新工場が稼働を開始し、生産能力は従来比で約2倍に拡大。「地産地消」の体制強化により、今後の北米市場でのシェア拡大が期待される。

ダイフクは、生成AIや物流自動化といった構造的な需要を追い風に、グローバル展開と高収益体質を武器にさらなる成長を目指す。

ダイフクの2025年12月期第3四半期決算短信

第3四半期決算説明資料