・新開発「可変インペラ」で高濃度回収と作業性を両立
三菱化工機は4月27日、ファイトリピッド・テクノロジーズ向けに、微細藻類回収用の分離板型遠心分離機「三菱ディスクセパレータ」を受注したと発表した。新開発の「可変インペラ」を搭載し、培養液からの高効率な藻類濃縮液回収を実現する。
今回受注した装置は、同社のSJ-Fシリーズをベースに、微細藻類用途向けに改良したモデル。培養液中から微細藻類を高濃度で回収するプロセスに対応するため、従来課題となっていた濃縮液の付着や回収性の低下を解消する技術を盛り込んだ。
微細藻類は、医薬品や化粧品原料、バイオ燃料、飼料、食品など幅広い分野での活用が期待される一方、培養液からの効率的な分離・濃縮が実用化の鍵となる。従来の遠心分離機では、濃縮度を高めると濃縮液が装置内部のフレームやカバーに付着し、回収が困難になる問題があった。また、回収時に洗浄水を使用すると濃縮度が低下するなど、高濃度回収と作業性の両立が課題となっていた。
これに対し、同社は遠心分離機に「可変インペラ」を新たに搭載。従来の弁排出方式では、濃縮液が回転体の排出口から遠心力で飛散し装置内に付着していたのに対し、可変インペラにより濃縮液を直接吐出することで、出口からスムーズに回収できる構造とした。これにより、高濃度域でも回収性を確保するとともに、洗浄水の使用抑制による濃縮度維持、運転・回収作業の効率化を実現する。
「三菱ディスクセパレータ」は、船舶用燃料油・潤滑油の清浄機として80年以上の実績と累計12万台以上の納入実績を持つ主力製品。近年は陸上用途にも展開を広げ、化学・電子材料の分級や、SAF原料として注目される廃食油の清浄などにも採用されている。
同社は2025年にGX(グリーントランスフォーメーション)事業を立ち上げており、固体・液体・気体の分離技術を核に新エネルギー創出や循環型社会の実現に向けた取り組みを強化している。微細藻類の利活用は同事業領域の重点テーマの一つであり、今後も遠心分離機や固液分離技術の新用途開拓と販売拡大を進める方針。
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