パルフィンガー(Palfinger):2026年9月9日
オーストリアのクレーン・荷役機器大手パルフィンガーは9月9日、スロベニア・オルモジュ(Ormož)における新工場建設プロジェクトの起工式を現地で執り行った。総投資額は最大7,000万ユーロ(約126億円、180円換算)に上り、クレーンおよび荷役ソリューション向けの生産能力を拡張するとともに、欧州における生産・物流ネットワークの一段の強化を図る。稼働開始は2028年を予定している。
■ スロベニア進出30年超、マリボルに続く第2拠点
同社のスロベニア進出は1993年、オーストリア国外で初となる生産拠点をマリボル(Maribor)に開設したことに始まる。それから30年余りを経て、今回オルモジュに新拠点を設けることとなった。起工式には、監査役会および執行役員会のメンバーに加え、スロベニア政府および地元自治体の代表者らが出席し、投資と長期的なコミットメントを記念して敷地内に記念植樹を行った。
パルフィンガーの最高執行責任者(COO)アレクサンダー・スザネク(Alexander Susanek)氏は、「持続的な成長には、高性能なグローバル生産・物流ネットワークへの継続的かつ賢明な投資が不可欠だ。オルモジュの新拠点は、当社の生産基盤をさらに発展させ、業務効率を高め、顧客への付加価値を一段と高める重要な一歩となる」と述べた。さらに、「この30年間、マリボル拠点を通じてスロベニアに強固な基盤を築いてきた。オルモジュの新設により、同地域における存在感を拡大しつつ、グローバルネットワーク全体を強化していく」と語った。
■ 地元自治体・政府関係者も歓迎の意
オルモジュ市長ダニイェル・ヴルブニャク(Danijel Vrbnjak)氏は、今回の投資が「同市にとって極めて重要な節目」であるとし、市の長期的な発展ビジョンに沿った案件であると強調した。市はインフラ整備にも協力しており、今後も既存のパートナーシップの強化と新規誘致を通じて、さらなる地域発展を目指す方針を示した。
スロベニア経済・労働・スポーツ省国務次官のカーチャ・コレン(Katja Koren)氏、および同国首相府国務次官のズドラウコ・ポチヴァルシェク(Zdravko Počivalšek)氏も出席し、今回の投資が「スロベニアへの信頼の表れ」であり、輸出志向の強い同国経済の発展を牽引する原動力になるとの見解を示した。両氏はまた、オルモジュ市および市長の取り組みを評価するとともに、政府として同国の競争力強化に向けた環境整備を進め、今後の投資フェーズの実現を後押ししていく考えを表明した。
■ 敷地面積18.5ヘクタール超、組立・塗装・物流・研修機能を統合
新工場は、オルモジュ市内のグリノコップ(Glinokop)工業団地内、18.5ヘクタールを超える敷地に建設される。建設工事はすでに進行中で、2028年第1四半期の生産開始に向けて計画通り進捗している。完成後の拠点には、最新鋭の組立ホール、塗装設備、サプライチェーン最適化を目的とした物流拠点、さらに実習生・従業員・サービス技術者の育成と資格取得を支援する研修センターが併設される予定。オルモジュ拠点は、各製品ラインで使用される部品の生産能力拡充を担う。
■ 「戦略2030+」の一環、欧州生産網の一翼に
パルフィンガーは中期経営方針「戦略2030+(Strategy 2030+)」のもと、効率性、顧客近接性、および成長市場への的を絞った投資を柱に、グローバルな生産体制の最適化を継続している。オルモジュ拠点は、マリボル拠点、さらにはオーストリア・レンガウ(Lengau)やセルビア・ニシュ(Niš)といった他の欧州生産拠点とともに、同社の欧州生産ネットワークを構成する重要拠点となる。今回の投資は同戦略の主要な柱の一つであり、将来の成長基盤を築くとともに、グローバル事業のレジリエンスと競争力の向上に寄与するものとなる。
■ パルフィンガーAG(PALFINGER AG)について
パルフィンガーAGは、革新的なクレーン・荷役ソリューションで世界的に高い評価を得る技術・機械製造企業。従業員数は約12,000人、国際的な生産拠点は30拠点に及び、グローバルな販売・サービスネットワークを展開する。1999年よりウィーン証券取引所に上場しており、2025年の売上高は23億4,000万ユーロに達した。
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