サントリーロジスティクスと豊田自動織機、マルチロードハンドラー仕様の自動運転フォークリフトでトラック荷役を実証

サントリーロジスティクスと豊田自動織機は、マルチロードハンドラーを搭載したトラック荷役対応自動運転フォークリフト「Rinova Autonomous(リノバ オートノマス)」の実証実験を、11月からサントリーロジスティクス浦和美園配送センター(さいたま市)で開始する。1台で1パレット搬送と2パレット同時搬送を切り替えられる仕様で、異なるパレット数に対応するトラック荷役の自動化を検証する。3D-SLAM誘導方式を採用したマルチロードハンドラー仕様のトラック荷役対応自動運転フォークリフトとして国内初となる。

飲料業界では、保管・搬送効率を高めるため、2枚のパレットを同時搬送できる4本フォーク仕様のフォークリフトが広く使われている。一方、トラックへの積み込みや工場への搬入などでは、パレット数や物流設備の条件に応じて1パレットを搬送するケースもあり、2本フォークと4本フォークを切り替えて使用できる自動運転フォークリフトへのニーズが高まっていた。

今回実証する「Rinova Autonomous」は、フォークの本数を2本と4本に切り替えられるマルチロードハンドラーを搭載。トラック1車分の荷役回数や搬送パレット数、搬送順序などの作業計画に応じてフォーク本数を自動で切り替えることで、1パレット搬送と2パレット同時搬送の双方に対応する。

トラック荷役では、3D-LiDARによってトラックの位置や荷台を検知し、積み付け位置を特定する。また、3D-SLAM誘導方式によるガイドレス自動運転を採用。ディープラーニング技術を活用し、マーカーなどの目印を設置することなくパレットの位置・姿勢を検出する。さらに、フォークの差し込みから荷台への積み込みまで、パレットやトラックの位置に応じたアプローチ経路を自動生成し、一連の荷役作業を自動化する。

実証では、異なるパレット数を搬送する際のトラック荷役について、作業精度や安定性、実運用における対応力などを検証する。開始時期は2026年11月で、場所は浦和美園配送センター。

サントリーロジスティクスは、配送センター業務のDX化を進めており、長津田配送センターへの自動搬送ラックの導入などに取り組んできた。自動運転フォークリフトについても、2021年に浦和美園配送センターで豊田自動織機と協業し、入庫製品の格納作業を自動化している。

これまでトラックへの積み込み・荷降ろしは人手に頼っていたが、今回の自動運転フォークリフトが実稼働すれば、トラックからの荷降ろし、格納、保管、出荷時のトラックへの積み込みまで、パレット作業におけるフォークリフト作業を一連で自動化できる可能性がある。物流業界で深刻化する人手不足や作業者の高齢化への対応につなげる。

豊田自動織機は1989年以降、工場や倉庫など屋内での定位置荷役に対応する無人搬送フォークリフトや無人搬送車など、自動化製品のラインアップを拡充してきた。近年は労働力不足や物流量の増加を背景に自動化需要が高まる中、有人作業が中心となっているトラックへの自動積み込みなど、不定位置荷役に対応する製品開発を強化している。

両社は今回の検証を通じ、現場の荷役方式に柔軟に対応できる自動運転フォークリフトの実用化と、安定的な出荷体制の構築を目指す。2028年9月以降の実稼働を目標としており、稼働場所は今後決定する。

なお、「Rinova Autonomous」は、9月8~11日に東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2026」に出展する。

※3D-SLAM誘導方式によるマルチロードハンドラー仕様のトラック荷役対応自動運転フォークリフトとして国内初。豊田自動織機調べ。

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