・2026年度受注高450億円、2030年度700億円目指す
ダイヘンは9月16日、系統用蓄電池市場向けEMS(エネルギーマネジメントシステム)事業の受注拡大と今後の成長見通しについて発表した。
再生可能エネルギーの導入拡大や電力系統の安定化ニーズを背景に、2026年度の系統用蓄電池市場(太陽光発電併設型を含む)は前年度比約1.8倍に拡大すると見込まれている。同社は中期経営計画において、EMS事業を「脱炭素社会の実現」を担う中核事業と位置付け、蓄電所向け蓄電池パッケージの開発・拡販、供給体制の強化を進めてきた。この結果、2026年度のEMS事業受注高は前年度比約2.6倍となる450億円に達する見通しで、2030年度には700億円まで伸ばす計画だ。
■製品面では独自の強みを打ち出す
同社の蓄電所向け蓄電池パッケージは、経済産業省が主導するIoT製品のセキュリティ認証制度「JC-STAR」のレベル1認証を取得済み。加えて低騒音設計とコンパクト設計を採用し、搬入・設置のしやすさを訴求している。
事業面では2026年4月、大手EPC事業者のサンヴィレッジと系統用蓄電所事業向け機器の供給契約を締結。同事業は2030年までに250カ所、総容量2.4GWh規模の蓄電所開発を計画するもので、ダイヘンは2026年度中に70カ所超の蓄電所へ機器を納入する予定。
■生産能力を4倍に増強、フィールドサービスも拡充
急拡大する受注に対応するため、蓄電池・変圧器・パワーコンディショナ等で構成するパッケージの安定供給に向け、協力会社の拡充とグループ生産拠点・関係会社での増産により、生産能力を従来比約4倍に引き上げる。あわせて、機器の納入・据付調整対応のためフィールドサービス要員の増強も進めている。
■中長期的な市場拡大を見据える
2026年度は高圧接続の系統用蓄電所が市場をけん引しているが、今後は太陽光発電併設型案件や特別高圧接続案件の立ち上がりも本格化する見通し。同社は太陽光発電併設型案件の獲得を進めるとともに、特別高圧接続案件に対応する新型蓄電池パッケージの開発と供給体制強化を推進する方針だ。
これらの施策により、EMS事業受注高は2026年度450億円、2027年度550億円、2030年度700億円へと拡大させる計画。なお2026年度上期末時点の受注残は280億円(95件)となる見込みで、一部は2027年度以降の売上計上を予定している。
コメントを投稿するにはログインしてください。