富士電機、マレーシア工場に配電盤新棟、データセンター需要対応で海外生産能力を1.5倍に拡大

富士電機(東京都品川区)は4月28日、データセンター向け事業強化の一環として、海外子会社である富士SMBE(シンガポール)のマレーシア工場において配電盤の生産能力を拡大する設備投資を行うと発表した。生成AIの普及を背景に拡大するグローバル需要に対応し、受変電設備の供給体制を強化する。

世界のデータセンター市場は2029年にかけて年平均15.1%の成長が見込まれており、電力の安定供給を支える受配電設備の需要が急増している。富士電機は国内においても神戸、筑波、千葉、川崎の各工場で配電盤や変圧器、開閉装置などの生産体制強化を進めており、今回新たに海外拠点での増強に踏み切る。

対象となる富士SMBEは、シンガポールを中核に東南アジアおよびオーストラリア市場で事業を展開し、国際規格(IEC)に準拠した配電盤やサーバー分電盤の設計・製造を担う。今回の投資により、同社の配電盤生産能力は約1.5倍に拡大する。

マレーシア工場では新たに生産棟を建設するとともに、クレーンや試験設備を導入し、スキッドシステムおよびコンテナパワートレインユニット(コンテナPTU)の生産体制も強化する。これらは配電盤や無停電電源装置(UPS)、変圧器などを一体化したユニットとして現地に搬入する方式で、現場での据付工期短縮や施工効率向上に寄与する。

同投資により、富士SMBE全体でのスキッドシステムおよびコンテナPTUの生産能力は従来比で約4倍に拡大する見通し。データセンター案件で求められる短納期・高品質ニーズへの対応力を高める。

新生産棟は2026年6月に着工し、同年10月の稼働開始を予定。富士電機は国内外で受変電設備の供給体制を強化し、成長が続くデータセンター市場での事業拡大を加速する方針だ。

■プロジェクト概要
所在地:マレーシア(富士SMBE社工場)
投資内容:配電盤生産棟の新設、クレーン・試験設備導入
対象製品:配電盤、スキッドシステム、コンテナPTU
能力増強:配電盤生産能力 約1.5倍/スキッド・コンテナPTU 約4倍
着工:2026年6月
稼働開始:2026年10月

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