クラース(CLAAS):2026年4月23日
クラース(CLAAS)は、XERION 12大型トラクターにおいて、操作性向上や自動化機能の強化、運用コスト低減を目的とした複数の技術革新を導入した。エンジン・トランスミッション管理の最適化や、2026年後半から導入予定のドライバー監視型自動運転機能、キャビン快適性の向上などが柱となる。
今回の改良では、エンジンとトランスミッションの統合制御をさらに高度化。特にCMATIC無段変速トランスミッションにおいては、新たに「Autodroop」機能を追加し、従来のECOおよびPOWERモードに加え、負荷条件に応じてエンジン回転制御を自動調整する第3のモードを導入した。これにより、作業条件やオペレーターの熟練度に左右されず、最大出力と効率の最適バランスを維持できる。
さらに、CMATICの走行制御も改良され、負荷変動が激しい耕起や播種作業、圃場端での作業機投入時などにおいて応答性を向上。急激な負荷変動時でもより俊敏に目標速度へ到達し、作業効率を高める。最大653馬力の無段変速四輪駆動トラクターとして、市場最高水準の作業効率をさらに押し上げた。
クラース(CLAAS)のシステムトラクター部門シニアバイスプレジデント、ヨハネス・ヴァイスブロート(Johannes Weisbrodt)氏は、「XERION 12の独自コンセプトにより、世界中の農業事業者はこの2年間で生産性を維持しながらプロセス効率を大幅に改善してきた。今回の改良により、その性能をさらに容易に引き出せるようになる」と述べた。
足回りでは、クラース・インダストリーテクニック(CLAAS Industrietechnik)が開発・製造するTERRA TRACクローラー走行装置を改良。汚れの排出性を高める新設計フレームにより自己清浄性を向上させ、スクレーパー不要としたことで部品摩耗を低減し、寿命延長と運用コスト削減を実現した。
加えて、支持ローラーのアルミスポークや外輪、ボギーフレーム、ベアリング部などを強化し耐久性を向上。メンテナンス性を考慮した二分割構造は従来通り維持されている。
キャビンについては、同クラス最大かつ最静粛レベルを維持しつつ快適性を強化。圧縮空気接続を標準装備とし、清掃用エアガン(オプション)により簡易清掃が可能となった。大型収納スペースやタブレット設置スペースを拡充したほか、新型ラグジュアリーシート(内蔵コンプレッサー付き)を採用し、長時間作業時の疲労軽減を図る。
また、Apple CarPlayおよびAndroid Auto対応の6.75インチタッチディスプレイ、DAB+ラジオ、Bluetoothなどを2026年モデルから搭載する。
整備面では、電動開閉式エンジンフードや滑り止め付きステップ、新設計の作業プラットフォームにより、地上から安全かつ容易に点検・清掃が可能となった。
自動化分野では、アグエクシード(AgXeed)と共同開発したVCU(Vehicle Control Unit)を2026年後半から導入予定。クラース・コネクト(CLAAS connect)とアグエクシードのプラットフォーム「TraXwise」を連携させ、作業計画の作成から実行、記録までをクラウドベースで一体管理する。
作業はトラクターと作業機が自動で実行し、自動操舵、旋回、障害物回避、可変施肥などにも対応。オペレーターはキャビン内で監視に専念しつつ、必要に応じて介入可能とする「ドライバー監視型自動運転」となる。
作業終了後のデータは自動記録され、分析や請求・記録用途に活用できる。今後はCLAAS connectへの統合を進め、デジタル農業プラットフォームとしての機能強化を図る方針だ。
同システムにより、経験の浅いオペレーターでも安定した作業品質を確保できるほか、将来的な完全無人化への移行も視野に入れる。
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