国総研、希少「スパイダー」実演操作説明会を3月6日開催

・能登半島地震で道路啓開に活躍した4脚4輪走行式油圧ショベル 有資格インストラクターが操縦デモ

国土技術政策総合研究所(国総研)は、3月6日(金)、茨城県つくば市の建設DX実験フィールドにおいて、4脚4輪走行式油圧ショベル(通称:スパイダー)の実演操作説明会を2回開催する。スイスのMenzi Muck社製特殊機で、日本国内にわずか20台しか存在しない希少車両を、国総研が唯一保有。急傾斜地や半水中作業に優れた機動性を発揮する同機の有用性を、災害復旧現場で実際に操縦した有資格インストラクターによる実演でアピールする。

スパイダーは、上下左右に自在に可動する4脚4輪走行装置とテレスコピックアームを特徴とするバックホウ。0.4m³バケットおよびグラップルに対応し、水深1~2mの半水中作業や急斜面登坂が可能で、一般的な油圧ショベルでは進入困難な現場でも迅速な対応を可能にする。昨年5月には令和6年能登半島地震の被災地・石川県珠洲市で道路啓開作業に従事し、倒木除去や土砂撤去で大きな成果を上げた実績を持つ。

■災害対策機械としての位置付けを強化

同機は、建設DX実験フィールド整備の一環として研究用に導入されたほか、災害発生時の応急対策用機械としても地方整備局などへの貸出(派遣)を想定。主なユースケースとして、土砂崩壊現場での急傾斜地作業、道路啓開(グラップルによる障害物除去)、河川災害時の初期土砂撤去などが挙げられる。

ただし、多脚式走行システムやテレスコピックアームの操作は通常の油圧ショベルとは大きく異なり、特殊な運転技能の習得が必要。車両系建設機械(整地等)運転技能講習修了者であれば搭乗可能だが、十分な訓練が不可欠とされている。

■内閣府事前防災対策総合推進費採択事業の一環

今回の説明会は、内閣府「事前防災対策総合推進費」に採択された「技術系NPO等に対する4脚4輪走行式油圧ショベルのオペレータ育成事業」として実施。市町村管理の生活道路啓開や小河川流木除去などで活躍する技術系NPO・ボランティア団体向けに、オペレータ育成プログラムの策定・訓練・現場ケーススタディを進める取り組みの一環。

説明会では、13:30~と14:20~の2回(各回40分)、インストラクターによる実演操作を実施。終了後には見学者を対象とした「運転席搭乗体験」も予定されている。

開催概要
日時:令和8年3月6日(金) 13:30~14:20(2回開催)
場所:国土技術政策総合研究所 建設DX実験フィールド(茨城県つくば市旭1番地)

国総研は「迅速で誰一人取り残さない災害支援」を掲げ、行政と技術系NPO等の連携強化を推進。スパイダーの実演を通じて、特殊建設機械の災害対応力向上とオペレータ人材育成の重要性を広く業界に発信する。

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