NSK、マシニングセンタ向け新型スピンドルを開発

・びびり振動を抑制し重切削加工の効率向上に貢献

日本精工(NSK)は10月23日、マシニングセンタ向け新型スピンドルを開発したと発表した。従来の「高速ビルトインモータスピンドルシリーズ 高剛性・高出力タイプ」をベースに開発したもので、切削時に発生する異常振動「びびり振動」を抑制し、重切削加工の効率向上に寄与する。
2026年10月26~31日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2026 第33回日本国際工作機械見本市」に出展し、2027年4月の市場投入を目指す。

■開発の背景

マシニングセンタは工具を自動交換しながら金属などを削る工作機械で、自動車・航空機・産業機械部品の製造に広く使われる。製造業では人手不足やコスト上昇を背景に生産性向上の要求が高まっており、航空機や自動車分野では燃費向上・環境負荷低減のためチタン合金などの難削材使用が増えている。

高効率加工には一度に多くの材料を削る重切削が有効だが、びびり振動が発生しやすく、加工面品質の劣化や工具寿命の低下を招く。スピンドルは工具を高速回転させる主軸で、その性能が加工効率・品質を左右する。このため、びびり振動を抑え安定した高効率加工を実現するスピンドルが求められていた。

■開発品の特長

1)びびり振動の抑制
従来品と同等の出力、最高回転数、静剛性を維持しつつ、減衰性能に優れた軸受を搭載。スピンドルの動剛性を向上させ、加工時のびびり振動を抑制する。これにより安定した重切削加工が可能になる。

2)重切削加工への貢献

  • 加工時間の短縮による生産性向上
  • 加工面品質の向上
  • 工具寿命の延長によるコスト低減
  • 加工の信頼性向上

3)減衰性能に優れた軸受の採用
スピンドルは軸受を用いたユニット製品で、軸受が最も大きな負荷を受け性能を左右する。本開発品は工作機械主軸用軸受「ロバストダイナ™シリーズ Jタイプ」を採用した。同軸受の優れた減衰性能により動剛性を向上させ、びびり振動を抑制する。

従来の「ロバストベーシックシリーズ Hタイプ」に対し、以下の優位性がある。

  • 減衰性能:約30%向上
  • 荷重負荷能力:15%向上
  • 軸受寿命:最大6倍

「ロバストダイナ™シリーズ Jタイプ」は、NSKが2022年に開発を発表した工作機械主軸用高負荷容量・超高速アンギュラ玉軸受。
NSKは本開発品を通じ、重切削加工の効率化と製造業の生産性向上に貢献していく。

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