千代田化工建設と東京応化工業、生体模倣システム(MPS)「Fluid3D-X®」の共同販売で基本合意書を締結

・東京応化工業製MPSデバイスの社会実装を加速
・導入支援・技術サポートを両社で共同提供
・動物実験削減や新薬評価の課題解決を目指す

千代田化工建設と東京応化工業は10月6日、生体模倣システム(Microphysiological Systems、MPS)「Fluid3D-X®」を共同で販売することに関する基本合意書を締結したと発表した。
MPSは、微小流路デバイスなどにヒトの臓器細胞を搭載し、生体内環境を再現して臓器の反応を予測する最先端の評価手法。New Approach Methodologies(NAMs)の一つとして世界的に注目されており、従来の動物実験を中心とした物質の動態・安全性・薬効評価の限界を補う有力な手段として期待されている。

特に医薬品分野では、遺伝子・核酸・細胞といった新しいタイプの医薬品が増加する中、従来手法では十分に評価できない課題が指摘されている。また、動物実験削減の潮流も背景にある。MPSは高度な材料加工技術(ハード面)に加え、細胞培養や薬効・安全性試験の評価系構築の知見を必要とする。

東京応化工業は半導体微細化を支えるフォトレジストのリーディングカンパニーとして、非PDMS材料を用いたMPSデバイス「Fluid3D-X®」を開発・製品化。細胞培養チップと灌流培養システムを組み合わせ、生体内に近い微小環境を再現し、薬物動態評価、安全性評価、有効性評価への活用を目指している。製薬企業や大学との共同研究を通じて評価系の確立や導入支援体制を整え、ISOにおけるMPS関連の国際標準化活動にも参画している。

一方、千代田化工建設は各種細胞を用いたCRDO(Contract Research and Development Organization:医薬品研究開発受託機関)事業と、医薬品製造施設に求められる各種規制を踏まえた設計知見を有する。パーパス「社会の“かなえたい”を共創(エンジニアリング)する」のもと再生医療分野の取り組みを加速しており、筑波大学附属病院内の細胞培養加工施設「TACT」を開設し、筑波大学内ラボおよび新子安ラボと連携した3拠点体制で、基礎研究から製造技術開発までを支援する伴走型CRDO事業を本格化させている。

本合意により、両社は「Fluid3D-X®」の販売に加え、導入時のトレーニングやデモンストレーションなどの導入支援、導入後の技術サポートを共同で提供する。現在、同種デバイスは海外製品が主流である中、日本ユーザーの期待に応え、ユーザーの声を反映した継続的な製品・サービス改善を進める方針。両社の共創ネットワークを活用し、日本発の技術・製品として医薬・ライフサイエンス分野の研究開発発展に貢献していく。

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