牧野フライス、25年4~12月決算は増収増益、中国の新エネ車需要が牽引

工作機械大手の牧野フライス製作所が1月30日に発表した2026年3月期第3四半期累計(2025年4~12月)の連結決算は、売上高が1,901億3,200万円で前年同期比12.6%増となった。営業利益は176億7,600万円で同33.6%増、経常利益は197億8,000万円で同36.5%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は140億2,900万円で同33.2%増と、増収増益を達成した。1株当たり四半期純利益は599円82銭となり、前年同期の447円30銭から大幅に改善した。

欧州や中東での地政学リスクが続く中、地域によって景況動向に差が見られたものの、中国を中心としたアジア地域で新エネルギー車関連の設備投資が活発化したことが業績を押し上げた。第3四半期累計の連結受注高は2,004億8,800万円となり、前年同期比18.2%増と好調を維持している。

■ 地域別業績

地域別では、アジアを統括するセグメント2が最も好調だった。売上高は926億4,500万円で前年同期比31.7%増と大きく伸びた。セグメント利益も69億3,600万円と前年同期の33億3,900万円から倍増している。中国では新エネルギー車関連を中心とした金型向けの設備投資が継続し、電子部品関連も堅調に推移した。インドでは自動車関連や一般機械関連の部品加工向けが好調だった。

北米を担当するセグメント3は売上高525億3,600万円で同2.0%増、セグメント利益は21億2,300万円で同5.1%減となった。航空宇宙関連が高水準を維持したほか、自動車関連を中心に部品加工向けも増加した。新たに市場投入した立形5軸制御マシニングセンタ「DA」シリーズの売上が伸びている。

日本や韓国などを含むセグメント1は売上高329億3,200万円で同3.0%減、セグメント利益は84億4,700万円で同6.3%減となった。産業機械関連などの部品加工向けが減少したが、第1四半期以降は航空宇宙関連や発電などエネルギー関連を中心に受注が増加傾向にある。

欧州を担当するセグメント4は売上高120億1,800万円で同7.4%減、セグメント損失は6億1,000万円と前年同期の1億4,600万円の損失から悪化した。ただし受注面では航空宇宙関連が大きく増加し、前年同期を上回った。

■ 財政状態

財政状態については、第3四半期末の総資産が4,047億6,400万円となり、前期末から377億2,600万円増加した。棚卸資産や建設仮勘定、現金及び預金、投資有価証券などが増加した。純資産は2,518億1,300万円で前期末比251億6,300万円増、自己資本比率は62.1%となった。

■ 通期業績予想を上方修正

通期業績予想については、経費抑制と想定を上回る円安推移を受けて上方修正した。売上高は従来予想の2,400億円から2,520億円へ、営業利益は215億円から238億円へ、経常利益は220億円から256億円へ、親会社株主に帰属する当期純利益は180億円から194億円へとそれぞれ引き上げた。1株当たり当期純利益は829円35銭を見込む。前期比では売上高が7.6%増、営業利益が28.5%増、経常利益が27.4%増、純利益が34.6%増となる見通しだ。

同社は顧客の生産現場における機械加工の付加価値向上を目指し、各種ソフトウェアの拡充に注力している。2025年は機械の内蔵センサやカメラから蓄積したデータを見える化・分析し、動作を最適化する知能化・制御ソフトウェア群「iKnowledge Technology」の強化を進めた。これらのソフトウェアを既存機を含む同社製品に搭載することで、加工精度や速度の向上、無人運転時間の拡大など、顧客の生産性向上を支援していく方針。​​​​​​​​​​​​​​​​

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