・欧州初の水素100%発電実証へ、RWEと共同プロジェクト
川崎重工は9月7日、ドイツの大手電力会社RWE Generation SE(RWE Generation SE)と共同で進めている30MW級水素専焼ガスタービン発電実証プロジェクトについて、発電設備の設置工事を完了したと発表した。ドイツ・ニーダーザクセン州リンゲンのエムスラント発電所内に整備したもので、今後、試運転を経て水素燃料100%による発電実証を開始する予定である。
今回設置したのは、川崎重工の30MW級ガスタービン「L30A」を用いた発電設備。ガスタービンは同社明石工場で製造し、グループ会社のKawasaki Gas Turbine Europe GmbH(KGE)が発電装置に組み込んだ上で、現地への設置を行った。
本プロジェクトは、30MW級ガスタービンによる水素専焼発電実証として欧州初となる。今後、ガスタービンおよび発電装置の試運転を実施した後、水素専焼による実証運転に移行する。
燃料には、RWEが保有する風力発電施設から供給されるグリーン電力を利用し、水の電気分解によって製造したCO2フリー水素を使用する。これにより、再生可能エネルギー由来の水素をガスタービン発電に活用する一連のエネルギーシステムの実証を進める。
また、水素の供給量や電力市場のニーズに対応するため、天然ガスを副燃料として使用し、水素混焼率を0~100%の範囲で任意に変更できる柔軟な運転も実施する。水素専焼だけでなく、水素と天然ガスを組み合わせた発電運用についても検証することで、将来的な水素燃料への移行を見据えたガスタービン発電システムの実用性を検証する。
同プロジェクトは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」に採択されている。
川崎重工は今回の実証を通じて、水素エネルギーの大規模利用に向けた技術確立を進めるとともに、欧州をはじめとする世界の脱炭素化とエネルギー安定供給への貢献を目指す。
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