・イノバンスとの協業を拡大、EnerXドライブ採用で統合ソリューションを提供
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は9月3日、中国の鉄鋼メーカー向けに、高速連続酸洗・6スタンドタンデム冷間圧延機(PLTCM)のオートメーションシステムおよび中・低圧ドライブを受注したと発表した。2027年5月の稼働開始を予定している。同社の新しい「EnerX」ドライブファミリーをPLTCMに採用する初のプロジェクトとなる。
今回の案件では、中国のドライブ、制御機器、オートメーションソリューション大手のイノバンス(Inovance)との協業を強化。両社がこれまでリバースコールドミル向けで培ってきた協業実績をPLTCM向けに拡大し、プロセス技術と先進ドライブ技術を組み合わせた統合ソリューションを提供する。
供給範囲には、レベル1(基本制御)およびレベル2(プロセス制御)のオートメーションシステム一式と、中圧・低圧ドライブを含む。プロセス最適化システムには、AI技術のニューラルネットワークを活用した自己学習アルゴリズムを採用する。これにより、安定した連続生産を実現するとともに、高圧下率の圧延条件においても高精度な制御を可能とする。
また、最先端の板厚制御および平坦度最適化ソリューションを導入し、板厚と平坦度を高精度に制御する。高速圧延における速度・張力制御の精度を高めることで、厳しい板厚・平坦度公差への対応に加え、優れた表面品質の確保にもつなげる。
ドライブシステムには、プライメタルズ テクノロジーズのEnerX中圧ドライブと補機用低圧ドライブを採用する。EnerXはイノバンスとの協業により開発した新シリーズで、PLTCMに関する同社の豊富なプロセスノウハウをドライブシステムに統合。安定した製品品質を維持しながら、生産安定化と生産性向上を支援する。
EnerXドライブはすでに、中国・江蘇省靖江市の靖江甬金金属科技(Jingjiang Yongjin Metal Technology)向けリバースコールドミルに導入されている。同プロジェクトはプライメタルズ テクノロジーズが完遂し、2025年末に最終検収証(FAC)を取得している。
今回の受注は、両社の戦略的協業をリバースコールドミルからPLTCMへ広げるもの。中圧・低圧ドライブに加え、制御・オートメーション、プロセス最適化までを一体化することで、鉄鋼メーカーに対して性能、信頼性、投資効率に優れた包括的なラインソリューションを提供する。
両社は今後、金属業界向けに統合性と効率性、革新性を高めたソリューションの開発を進め、鉄鋼生産における生産性向上、デジタル化、持続可能な操業を支援していく方針である。
■プライメタルズ テクノロジーズについて
英国ロンドンに本社を置き、金属・鉄鋼産業向けにエンジニアリング、プラント建設、ライフサイクルサービスを展開。電機、オートメーション、デジタライゼーション、環境分野を含む総合ソリューションを提供し、原材料から最終製品まで鉄鋼製造の各工程をカバーするほか、非鉄金属向けの圧延ソリューションも手掛ける。三菱重工グループが100%出資するグループ会社で、全世界の従業員数は約7,000人。
コメントを投稿するにはログインしてください。