栗本鐵工所、CFRP量産プロセス開発拠点「クリモトコンポジットセンター」本格稼働開始

 ㈱栗本鐵工所(本社:大阪市西区)は11月25日、同社湖東工場(滋賀県東近江市)に約12億円を投じ、延床面積約2,300㎡のCFRP量産プロセスのデモンストレーション施設「クリモトコンポジットセンター」を新しく建設、2019年11月に本格稼働開始したと発表した。

 CFRPは軽量、高強度、高剛性という特長から、航空機や自動車、風力発電機等、幅広い分野で活用されている。同社は2012年より、CFRP部品および量産設備の実用化をめざし、顧客やパートナーとの連携を通じて、CFRP量産プロセス(Carbon-LFTDシステム、ハイサイクルRTMシステム、引抜成形システム)の開発を進めている。

 新設したコンポジットセンターは、自社開発したCFRP大型試作用成形機(加圧力10MN、成形可能サイズ最大約1500mm×1500mm)を新規導入するとともに、品質管理や低コスト化の面で量産には欠かせない製造の自動化を検討するために、ロボット等の自動搬送装置や各種検査機器も導入しており、上記量産プロセスについて原材料の供給から成形品の完成まで一連の検討ができる、国内では類を見ない施設となっている。

 これまでに培った同社のCFRP関連の技術・ノウハウおよび設備を当センターに集約し、CFRP量産プロセスの開発を加速させ、自動車・船舶・航空機・建築土木・風力発電等の分野をターゲットに、設備販売と成形品販売で、次期三ヵ年(2021年度~2023年度)で年間約30億円の売上をめざす。

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