油圧式杭圧入引抜機メーカーの技研製作所(高知市)が10月9日に発表した2026年8月期連結決算は、売上高が前期比7.9%増の284億2,400万円、営業利益が同19.3%増の30億6,200万円、経常利益が同25.7%増の34億3,500万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同69.5%増の25億2,200万円と増収増益となった。1株当たり当期純利益(EPS)は55円74銭から98円62銭に増加した。
■国内硬質地盤対応機と新型機「SXシリーズ」がけん引
当期は国内で民間設備投資の持ち直しや底堅い公共投資を背景に建設投資が堅調に推移。災害復旧・復興事業や国土強靱化事業を中心にインプラント工法の普及を進め、採用案件が順調に増加した。
建設機械事業では硬質地盤対応機「サイレントパイラーF112」の販売が堅調で、新型機「SXシリーズ」の発売が入れ替え需要を喚起した。圧入工事事業では能登半島地震の本復旧工事、河川護岸改修工事、首都高速道路地下化事業などで開発型案件が進捗した。
海外では総合支援サービス「GTOSS」会員との協働により市場拡大を加速。アジアではインドで運河再整備プロジェクトへの工法採用を実現し一般機を販売、シンガポールではジャイロプレス工法向けにジャイロパイラーを販売。ヨーロッパではイギリスで治水対策事業にジャイロプレス工法が初採用され、イタリアで低空頭対応機を販売した。北米では関税政策の影響で製品販売が減少したものの、米国初のジャイロプレス工法案件完工を受けて引き合いが増加した。海外売上高は52億5,300万円(比率18.5%)となった。
なお、前年度は元海外連結子会社との和解に伴う訴訟関連損失および貸倒引当金繰入額計8億1,200万円を特別損失に計上していたが、当期は特別損失が大幅に減少したことも純利益の増加要因となった。
■セグメント別業績
建設機械事業は、国内の硬質地盤対応機とSXシリーズの販売進捗により増収。海外はアジア・ヨーロッパが堅調だった一方、北米で関税政策の影響を受けて減少し、全体ではわずかに増収にとどまった。売上高は前期比8.8%増の192億300万円、営業利益は同11.3%増の43億3,100万円となった。販管費や原材料価格の上昇があったものの、一時的な大型特殊機レンタル案件による利益率改善と売上増で増益を確保した。
圧入工事事業は、国内の開発型案件と海外(ドイツ)のオペレーター付きレンタルの増加により増収。売上高は前期比6.2%増の92億2,000万円、営業利益は同6.1%増の11億5,700万円となった。一部工事で外部要因による進捗遅れで原価が膨らみ利益率は若干悪化したものの、増収により増益となった。
■2027年8月期は売上310億円、営業利益33億円を予想
次期(2027年8月期)連結業績予想は、売上高が前期比9.1%増の310億円、営業利益が同7.8%増の33億円、経常利益が同4.8%増の36億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.1%増の26億5,000万円を見込む。EPSは104円47銭を予想している。
建設機械事業は国内で市場環境の厳しさが続くもののSXシリーズの販売に注力し、海外でGTOSS会員との協働を深化させて増収を目指す。原材料費上昇を受け一部製品価格を5〜10%引き上げる。圧入工事事業は国内で能登半島地震の本復旧工事や防災・減災・国土強靱化関連の開発型案件が堅調に推移する一方、海外ODA案件への対応もあり国内売上は前期を下回る見通し。海外ではドイツのオペレーター付きレンタル拡大とフィリピンの大型ODA案件着工で増収を見込む。
■年間配当55円、次期は57円を予定
当期の配当は中間27円、期末28円の合計55円。次期は中間28円、期末29円の合計57円を予定している。配当方針は連結配当性向40%を目安とし、純資産配当率(DOE)3.5%を下限指標とする。当期は自己株式取得(20億円)も実施した。
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