カナデビア、廃棄物処理施設の脱炭素化に向け世界初の技術実証プラントが完成

・品川清掃工場でCO₂高濃度化廃棄物燃焼技術の実証を11月から開始

カナデビアは10月5日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業として取り組む「CO₂高濃度化廃棄物燃焼技術の開発」の技術実証プラントが完成し、東京二十三区清掃一部事務組合(清掃一組)の品川清掃工場(東京都品川区)敷地内で竣工式を開催したと発表した。2026年11月から世界初となる技術実証を開始する。

本技術は、窒素を多く含む空気の代わりに酸素を焼却炉に供給することで、排ガス中のCO₂濃度を従来の廃棄物燃焼(約8〜15%)の数倍となる30〜60%まで高めるもの。これにより、CO₂分離回収方式に依存せず高効率化を実現し、最終的に液化やメタネーションの原料として活用することで、廃棄物処理施設を「カーボンニュートラル型炭素循環プラント」へ転換することを目指す。従来技術に比べ、CO₂分離回収に送る排ガス量を数分の1に減らせ、必要スペースの縮減も期待される。

実証設備は廃棄物2トン/日を処理する焼却炉とCO₂回収装置などで構成。既にラボ試験でCO₂回収率90%以上、純度95%以上を達成しており、将来的には高濃度化した排ガスから安定的に90%以上の回収効率を実現することを目標とする。実証期間は2026年11月から2028年3月まで。清掃一組からごみの供給や技術的助言を受け、官民連携のもと進める。

政府が掲げる2050年カーボンニュートラル実現に向け、廃棄物分野でもごみ焼却施設の脱炭素化が求められている。一方、投入される廃棄物の量・成分・水分量の変動により排ガスの量や性状が変化し、CO₂の安定的かつ効率的な回収が難しいという課題がある。本技術が実用化されれば、ごみ焼却時の熱利用による発電などに加え、CO₂を回収して資源や燃料として利用する「炭素循環プラント」への進化が期待される。
竣工式には環境省やNEDO、清掃一組などから約30名が出席し、テープカットや実証設備の見学を行った。

カナデビアグループはこれまで国内外で1,600件以上のごみ焼却・発電施設を納入してきた実績を持つ。本実証で得られる成果をもとに技術開発をさらに進め、廃棄物処理分野におけるカーボンニュートラルの実現に貢献していく方針だ。

■実証概要
・場所:東京二十三区清掃一部事務組合 品川清掃工場敷地内(東京都品川区)
・設備能力:焼却炉 2トン/日
・実証期間:2026年11月〜2028年3月
・事業:NEDOグリーンイノベーション基金事業「CO₂高濃度化廃棄物燃焼技術の開発」

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