・AI需要拡大に対応、FICTに西側エリアを譲渡 2028年度稼働目指す
新光電気工業(長野県長野市)は9月30日、株式会社ジャパンディスプレイ(JDI)との間で、JDI茂原工場(千葉県茂原市早野3300)の売買契約を締結したと発表した。あわせて、取得予定の同工場の一部(西側エリア)について、FICT株式会社との間でも同日付で売買契約を結んだ。
AIの急速な普及やデータセンター市場の拡大を背景に、半導体市場はAI関連を中心に中長期的な成長が見込まれる。同社の主力製品であるフリップチップタイプパッケージは、半導体の高機能化・高速化・省電力化ニーズに対応する先端パッケージ基板として、AIアクセラレーター向けなどで需要が大きく伸びている。
同社はすでに千曲工場(長野県千曲市、2023年12月新設)をはじめ、高丘工場(中野市)、更北工場・若穂工場(ともに長野市)で供給能力増強の設備投資を進めている。しかし、製品の大型化・多層化に伴う製造負荷の増大に対応するには、さらなる生産能力の早期拡充が必要と判断。工場規模やインフラ、稼働可能時期などを総合的に検討した結果、茂原工場の取得が最適と結論づけた。
取得後は同工場を「先端半導体向けパッケージの新たな中核工場」と位置づけ、長野地区各工場の増強と合わせて設備投資計画を策定・推進し、生産体制を強化する方針だ。
取得予定資産は土地・建物および付帯設備などで、敷地面積は373,482.91㎡。
FICTとの契約については、同社が従来からパートナー企業として先端半導体向けフリップチップタイプパッケージ事業に協力してきた関係を踏まえたもの。本工場取得後、新光電気は主に東側エリア、FICTは西側エリアの利用を計画しており、エリアが重ならないことから、JDIおよびFICTとの協議に基づき西側エリアを譲渡することとした。新光電気が工場全体を取得した後、同日付で西側エリアをFICTに売却する。
譲渡予定資産の敷地面積は232,744.59㎡(土地・建物および付帯設備など)。
日程は以下の通り。
- JDI・FICTとの契約締結日:2026年9月30日
- JDIからの物件引渡日(予定):2027年3月末
- FICTへの物件引渡日(予定):2027年3月末
- 稼働開始時期(予定):2028年度
(物件引渡日は今後の手続き進捗により変更の可能性あり)
新光電気はこれにより、旺盛な市場ニーズに的確に対応し、持続的な事業成長と企業価値向上を目指すとしている。