メッツォの2026年7~9月期決算、受注28%増、調整後EBITAは4%増

メッツォ(Metso):2026年10月22日

メッツォ(フィンランド)は10月22日、2026年1~9月期の中間決算を発表した。第3四半期(7~9月)の受注高は前年同期比28%増の16億1,400万ユーロ(約2,840億円、176円換算)となった。鉱物処理事業の受注が同34%増と大きく伸び、特に機器受注は同79%増加した。売上高は同3%増の13億7,300万ユーロ(約2,416億円)、調整後EBITA(利払い・税引き・無形資産償却前利益)は同4%増の2億3,000万ユーロ(約405億円)となった。
※円換算は1ユーロ=176円で試算。

■2026年7~9月期の業績

第3四半期の受注高は16億1,400万ユーロで、為替変動などを除くオーガニックベースでは24%増加した。受注高に対する売上高の比率を示すブック・トゥ・ビルは1.18となり、受注残高は前年同期比20%増の38億8,300万ユーロに拡大した。

事業別では、鉱物処理事業の受注高が34%増加し、機器受注は79%増と大幅に伸びた。粉砕・破砕ソリューションが特に好調だったほか、銅関連の9,000万ユーロの大型受注も寄与した。アフターマーケット受注も11%増加した。

骨材事業の受注高は4%増で、機器受注は8%増加した。欧州と北米市場が成長をけん引した。

売上高は13億7,300万ユーロで、アフターマーケット売上高が10%増加し、グループ全体の売上高に占める割合は57%となった。鉱物処理事業ではアフターマーケット売上高が11%増加した。機器売上高は前四半期比で増加したものの、納入時期の影響により前年同期を下回った。骨材事業の売上高は前年同期比5%増加した。

調整後EBITAは2億3,000万ユーロ、売上高に対する利益率は16.8%となった。鉱物処理事業の利益率は18.0%、骨材事業は販売数量の増加と堅調な事業運営により16.4%に改善した。

営業活動によるキャッシュフローは1億3,600万ユーロ。直近12カ月のキャッシュフロー転換率は85%となり、財務基盤の強さを維持した。

■2026年1~9月期の業績

1~9月期の受注高は前年同期比17%増の46億3,200万ユーロとなった。事業別では骨材事業が5%増、鉱物処理事業が21%増だった。

売上高は4%増の39億6,000万ユーロで、骨材事業が3%増、鉱物処理事業が5%増加した。調整後EBITAは10%増の6億5,500万ユーロとなり、売上高利益率は前年同期の15.7%から16.5%に上昇した。

一方、営業利益は5億4,800万ユーロで、前年同期の5億5,100万ユーロを下回った。売上高利益率は13.8%(前年同期14.5%)。営業活動によるキャッシュフローは4億2,100万ユーロ(同6億900万ユーロ)、継続事業の1株当たり利益は0.44ユーロ(同0.44ユーロ)だった。

■製品・サービスの拡充と顧客基盤の強化

サミ・タカルオマ(Sami Takaluoma)社長兼CEOは、鉱業分野では銅や金の価格が好調に推移するなか、顧客の操業活動が高水準を維持し、幅広い製品群で受注が増加したと説明した。

同社は新技術や顧客接点の拡充にも取り組んだ。鉱物処理の生産性と持続可能性をテーマにしたオンラインイベント「メッツォ・サミット(Metso Summit)」には、顧客と同社の専門家約600人が参加した。

製品面では、粗粒浮選技術「サンポ・セル(Sampo™ Cell)」、人工知能(AI)を活用したデジタル鉱業ソリューション3製品、移動式破砕・選別機「ロコトラック(Lokotrack®)」シリーズの拡充を発表した。また、低排出型の直接還元鉄(DRI)製造向け製錬技術について、商業規模で初となる受注を獲得した。メッツォ・プラス(Metso Plus)製品群の売上高は、直近12カ月ベースで8%増加した。

サービス体制の強化では、ブラジルに新たなサービスセンターを設置する投資を決定したほか、スラリー処理能力の強化に向け、ホース技術とプログレッシブキャビティポンプ技術を取得した。さらに10月には、破砕機のアフターマーケット事業に必要な製造能力を確保し、補修部品の供給改善につなげるため、イタルブロンゼ(Italbronze)の買収を発表した。
従業員エンゲージメントは過去最高水準に達し、安全実績も安定して推移したという。

■今後の市場見通し
今後6カ月間の市場活動について、同社は鉱物処理事業、骨材事業ともに現状水準を維持すると予想した。骨材市場ではインフラ関連需要が下支えとなる見通し。鉱物処理分野では、顧客が既存設備の高稼働を続ける一方、中長期的な鉱物需要に対応するための投資を準備しており、機器とアフターマーケットの双方で事業機会が見込まれる。

同社は、幅広い鉱物処理製品群、豊富な納入実績、グローバルなサービス網を強みに、顧客の既存設備の改善と将来の設備投資を支援する方針だ。拡大した受注残高を基盤に、収益性を伴う成長の継続を目指す。

■ メッツォ(Metso)について

メッツォは、骨材、鉱物処理、金属精錬分野向けに、持続可能な技術、包括的なソリューション、サービスを提供する。エネルギー・水の効率向上、生産性改善、環境リスク低減を支援している。本社はフィンランドのエスポーに置き、2025年末時点の従業員数は約1万8,000人、約50カ国で事業を展開する。2025年の売上高は約53億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。

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