・ボイルオフガス発生量の大幅削減に貢献
日機装の連結子会社グループであるClean Energy & Industrial Gasesグループ(CE&IGグループ)は10月26日、水素ステーション向け次世代型往復動ポンプ「P2KHF」を発表した。液化水素の気化により発生するボイルオフガスの発生量を大幅に抑えるソリューションとして位置づける。
近年、排出規制の強化やインセンティブ制度を背景に、大型車両・重量車両を中心に水素燃料の需要が拡大している。一方、液化水素は極低温での管理が必要なため、保管・供給過程で外部からの熱侵入により一部が気化するボイルオフガスが課題となっている。特にポンプの吐出配管が損失の主な発生箇所の一つ。
P2KHFは、カリフォルニア州の水素ステーションで実施した試験において、損失1%未満で液化水素を移送できることを実証した。これにより、ポンプに起因する液化水素の損失を大幅に低減し、ポンプ1台当たり年間最大15万ドル相当の水素を節約できると見込んでいる(試験を実施した水素ステーションの運用実績に基づく同社試算。実際の効果は稼働量や水素価格などの条件により異なる)。
同ポンプの開発基盤となった「P2K」は、25年以上の提供実績を持ち、これまでに1775台以上が世界各地で稼働している。
P2KHFは、CE&IGグループが長年培ってきた実績と技術力を結集し、液化水素の加圧・移送プロセスにおけるボイルオフガスを大幅に抑制することを試験で確認した。水素ステーションへの納期短縮に加え、運転開始時の冷却時間の短縮も実現し、水素供給プロセス全体の効率向上と運用最適化につなげる。
CE&IGグループ クライオジェニックポンプ&エキスパンダー事業部プレジデントのEmile Bado氏は、「水素ステーションにおける高いボイルオフガス発生率は、長年にわたり業界最大の障壁の一つとなってきた。P2KHFは既存の日機装製水素ステーションへの後付けが可能で、次世代のH70(約70MPa充填)およびサブクール液化水素(沸点未満まで追加冷却し密度を高めた液化水素)のインフラ基盤としても機能する」とコメントしている。
日機装グループは今後も、水素エネルギーの普及拡大と持続可能な社会の実現に貢献していく方針だ。
■CE&IGグループについて
日機装の連結子会社グループ。世界中で極低温機器・ソリューションを提供するリーディングカンパニーとして、低炭素エネルギーや産業ガス向けの革新的な製品とソリューションを展開している。
URL:https://www.nikkisoceig.com/
■日機装について
本社:東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
創業:1953年12月26日
代表者:代表取締役社長執行役員 加藤孝一
事業内容:産業用特殊ポンプ・システム、医療機器、航空機部品などの製造・販売
URL:https://www.nikkiso.co.jp
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