リープヘル・エアロスペース、仏で航空用熱交換器の新生産拠点を開設

・投資額4,000万ユーロ超、床面積1万2,000平方メートルに倍増

リープヘル(Liebherr):2026年10月19日

リープヘル・エアロスペース(Liebherr-Aerospace)は、フランス・トゥールーズ近郊のカンプサス(Campsas)拠点に、航空用熱交換器の産業拠点(センター・オブ・エクセレンス)を開設した。投資額は4,000万ユーロ(約65億円)超で、同社が同地域で行った産業投資としては過去最大規模。床面積は1万2,000平方メートルの新施設を加え、従来の約2倍に拡大した。現在プログラムの増産対応と次世代航空機向け技術の準備を目的とし、2026年末までに同拠点の従業員を約400人に増員する。

カンプサス拠点は2001年に精密加工を開始して以来、段階的に拡大してきた。現在は環境制御・熱管理システムの中核を担う航空用熱交換器の生産・修理を手がける。今回の投資で表面処理ライン、ろう付けロボット、ろう付け炉、溶接設備、検査システム、同社設計のスペーサー成形プレスなど次世代設備を集約。生産能力を高めつつ、将来の技術進化に備える。

航空機は現行設計機の大量生産が続く一方、次世代機の開発も進む。熱交換器はキャビン空調・与圧や機器冷却に不可欠で、将来はエネルギー管理や放熱の役割がさらに重要になる。同社は同拠点の強化により、現行プログラムの需要に応えつつ、次世代航空機アーキテクチャに貢献する技術・ノウハウを育成する。

さらに、フランス民間航空総局(DGAC)の支援を受けたCORAC(民間航空研究評議会)の枠組みで進めるデジタル化・自動化プロジェクト「DIGIFab」も推進。熱交換器製造のデジタル化と自動化を加速させる。

リープヘル・エアロスペース・トゥールーズSAS(Liebherr-Aerospace Toulouse SAS)経営陣は「この新拠点により、現行プログラムの増産を支えつつ、次世代航空機に貢献する技術と専門性を準備する。顧客の期待に今日も明日も応えられる体制を整えた」と述べている。

トゥールーズからの移管や新設備導入、増産に際しては各部門が連携し、生産・納入を維持した。施設には作業環境の最適化に加え、社員食堂、ジム、多目的室、労働者評議会向け施設も整備。オクシタニー地域圏とアドゥール・ガロンヌ水機構の支援を受け、地域の航空産業エコシステムにおける技能育成と価値創出にも寄与する。

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