日本ゼオン、川崎に多品種研究試作施設を着工、28年1月稼働へ

・研究開発から量産へのスケールアップを加速

日本ゼオン(東京都千代田区)は10月19日、川崎イノベーションフロンティアポート(神奈川県川崎市)で、多品種研究試作施設の建設に着手したと発表した。10月16日に安全祈願祭を執り行った。既存事業・新規事業を問わず、研究開発から量産までのスケールアップを加速させる狙いで、同社は持続的成長に貢献する重要施設と位置付ける。稼働開始は2028年1月を目指す。

施設は、川崎イノベーションフロンティアポート内の総合開発センターエリアにある既存建屋を活用して整備する。

■重合・水添・凝固・乾燥を取り込み、多条件に対応

新施設は、同社の高付加価値品を生み出す要となる重合、水添、凝固、乾燥などの工程を取り込む。幅広い製造条件やさまざまな運転方法にマルチ対応できる設計とする。これにより、ラボスケールから中量サンプルの作製までを迅速化し、量産化の早期実現につなげる。

■新技術の展開拠点に、将来は外部受託も

同社は、既存・新規事業での活用にとどまらず、ポリマーデザインカンパニーとしての新技術開発の展開拠点に位置付ける。新プロセスやオペレーション技術、分析・計測技術などを社内外へ展開する足掛かりとする考えだ。将来的には、社外からの試作受託など、あらゆる技術の展開を可能にするとしている。

■共創イノベーション施設と連携、「技術発信拠点」を強化

川崎イノベーションフロンティアポートは、隣接する川崎工場と総合開発センターを包含する事業所全体の名称。「イノベーションと研究開発・生産の融合により新しい価値を開拓する」との思いと、川崎臨海地区の港や空港のイメージから「ここから発進する」との意味を込めている。

同社は2024年4月に、川崎拠点内への共創イノベーション施設の建設を発表しており、この施設は本年12月に運用を開始する。両施設で高付加価値製品と先進的な生産技術の開発を分担し、シームレスに連携することで、「技術発信拠点」としての機能を一層強化する方針だ。

■施設概要

・施設名:多品種研究試作施設
・所在地:川崎イノベーションフロンティアポート内 総合開発センターエリア(神奈川県川崎市)
・着工:2026年10月(10月16日に安全祈願祭)
・稼働開始予定:2028年1月
・主な設備・機能:重合、水添、凝固、乾燥などの工程を取り込んだ多品種対応の研究試作設備

ニュースリリース