ファナック、Microsoft Copilot活用で製造現場のデータ活用を推進

ファナックは10月22日、製造現場のデータと企業内の業務データを統合し、AIを活用した新たなデータ活用環境の実現を目指す取り組みを開始すると発表した。IoTプラットフォーム「FIELD system Basic Package(FsBP)」で収集した設備データと、Microsoft 365に蓄積された文書やコミュニケーションなどの業務データを組み合わせ、Microsoft Copilotを活用することで、現場情報への自然言語によるアクセスや迅速な意思決定を支援する。

製造業では、IoTやAIを活用した改善活動が広がる一方、設備の稼働データに加え、会議資料、メール、保全記録、改善活動報告書など、社内に蓄積された業務データの有効活用が課題となっている。ファナックは、これらの情報を一体的に活用できる環境を整え、現場担当者から工場管理者、経営層までが必要な情報や知見にアクセスできる仕組みの構築を目指す。

FsBPは、工作機械やロボットなどの設備からデータを収集し、製造現場の見える化と継続的な改善活動を支援するIoTプラットフォーム。ファナック製品に加え、他社製設備からもデータを収集でき、工場全体のデータ活用を支援する。また、工作機械メーカーとの協業を通じて、生産実績、品質情報、工具寿命、工程情報など、より付加価値の高い現場データの活用も進めている。

今回の取り組みでは、FsBPで収集した設備・制御データとMicrosoft 365に蓄積された業務データを組み合わせ、Microsoft Copilotを通じて必要な情報を自然言語で検索・活用できる環境の実現を目指す。日本マイクロソフトの製品・技術やクラウド・AIに関する知見を活用し、具体的なユースケースとシステム構成の検討を進めている。

その一環として、Microsoft 365の「Work IQ」を活用し、過去のコミュニケーションや文書などの業務データと、FsBPが収集する設備・制御データを組み合わせる仕組みを検討する。これにより、AIエージェントが業務の背景や関連情報を踏まえ、より的確に業務を支援できる環境を目指す。日本マイクロソフトは、製品・技術および専門的な知見の提供を通じて、取り組みの具体化を支援する。

想定する活用例は、工場や設備の稼働状況の確認、保全履歴や設備異常への対応状況の検索、改善活動の振り返り、過去のトラブル事例の参照、会議資料や報告書の作成、現場ノウハウの共有など。必要な情報を効率的に検索・整理できるようにすることで、意思決定の迅速化や、部門を横断したデータ活用を促進する。

ファナックは今後、FsBPとMicrosoft Copilotの活用を通じて、製造現場のデータと業務データの連携を進め、生産性向上、人材不足への対応、技能伝承、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進につなげる方針。

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