・オーストリア・リンツ製鉄所向け主要設備を船舶搬入、2027年前半稼働へ
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は9月24日、オーストリア・リンツのフェストアルピーネ(voestalpine)製鉄所向け電気アーク炉(EAF)「EAF Ultimate」建設プロジェクトで重要な節目を達成したと発表した。重量約160トンの変圧器やEAF本体(シェル)などの主要設備が船舶でリンツに到着。土木工事および建設工事は2024年後半に着工しており、計画どおり進捗している。
本プロジェクトは、フェストアルピーネが推進する鉄鋼生産脱炭素化プログラム「greentec steel」の中核設備。第一段階として、再生可能エネルギー由来の電力を利用するEAFをリンツおよびドナヴィッツの両拠点に1基ずつ導入し、2029年までにCO₂排出量を30%削減することを目指す。年間約400万トンのCO₂削減に相当し、オーストリア全体の排出量の約5%に匹敵する規模で、同国最大の気候保護プログラムと位置付けられている。
リンツに新設されるEAFは出鋼量180トンで、年間160万トンの鋼材を生産。2027年前半の稼働開始を予定する。プライメタルズの供給範囲は、EAF Ultimate設備一式、集じん設備、排熱回収設備、電源設備、合金材料および添加材の材料搬送設備に加え、レベル1・レベル2オートメーションシステム、無効電力補償装置(STATCOM)を備えた受変電設備、LiquiRobロボットシステムなど。先進的なレベル2オートメーションは高度なプロセス制御に加え、プラントのカーボンフットプリントを精密に算出する機能も提供する。
主な仕様は、炉体寸法11メートル×9メートル、建設エリア100メートル×60メートル×56メートル(長さ×幅×高さ)。
プライメタルズのHead of Upstream Technologies、ポール・ペナーストーファー(Paul Pennerstorfer)氏は「グリーンスチールへの移行プログラムにおいては、強固なパートナーシップと協業が成功の鍵。プロジェクトを計画通りに着実に遂行することも極めて重要であり、当社はその実現を誇りとしている。フェストアルピーネ向けEAF Ultimateプロジェクトも例外ではなく、計画通りに進捗しており、重要な節目を達成している。計画どおり進捗していることは、フェストアルピーネが目指す脱炭素型製鉄の実現に日々近づいていることを意味する」とコメントした。
プライメタルズ テクノロジーズは英国ロンドンに本社を置き、金属・鉄鋼産業向けエンジニアリング、プラント建設、ライフサイクルサービスを提供する。三菱重工グループ100%出資で、従業員数は全世界で約7,000人。
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