ハイレックスコーポレーション(兵庫県宝塚市)は9月4日、同日開催の取締役会で、ドアモジュール製品の国内初受注に伴う量産体制構築を目的とした設備投資を決定したと発表した。投資総額は約12億円。グループ会社であるハイレックスアクトの九州工場(福岡県京都郡みやこ町)に建屋を増築し、生産設備を導入する。稼働開始は2028年12月を予定している。
同社グループはこれまで、韓国、北米、欧州、中国を中心にドアモジュール事業を展開し、数多くの量産実績を積み重ねてきた。ドアモジュールは、ウィンドレギュレータをはじめとする複数の部品をあらかじめ一体として組み付けた状態で供給する製品。完成車メーカーの生産効率向上、組立工程の簡素化、品質安定化に寄与する。
日本国内では長らく単体部品の供給が主流で、ドアモジュールの本格採用は限定的だった。しかし近年、労働人口減少による生産現場の人的制約が顕在化し、工程効率化や生産性向上への対応が急務となっている。こうした環境変化を背景に、モジュール化への関心が急速に高まっている。
同社は海外で培った技術開発力と量産実績に加え、2025年11月にグループ化したハイレックスアクトの九州工場を活用する形で、国内初のドアモジュール受注を獲得した。本受注は、日本国内におけるドアモジュール事業の本格展開に向けた第一歩であり、先行実績を確立する重要な案件と位置付けている。
量産体制の構築に向けては、九州工場の建屋増築に加え、2026年4月に閉鎖予定のグループ・スペイン工場で利用していた大型樹脂成型機を移設。樹脂プレートの内製も行う。これにより、受注対応と今後の受注拡大を見据えた生産基盤を整える。
同社グループは、従来の単体部品供給から、複数の製品・技術を組み合わせたシステム提案型事業への転換を進めている。今回の取り組みは、技術・開発力とM&Aで獲得した生産基盤を融合し、新たな事業領域へ展開するものだ。今後はドアモジュールにとどまらず、製品・技術・生産拠点を組み合わせることで、より付加価値の高いドアシステムを提案できる体制を構築。「ドアシステムサプライヤー」への事業領域拡大を目指す方針だ。
なお、本設備投資に伴う当期の連結業績への影響は軽微としている。重要な影響が判明した場合は速やかに開示する。
【概要】
・投資目的:ドアモジュール製品の国内初受注に伴う量産体制構築 ・投資総額:約12億円 ・対象拠点:ハイレックスアクト九州工場(福岡県京都郡みやこ町)
・投資内容:建屋増築、生産設備導入、樹脂プレート内製
・稼働開始予定:2028年12月 ・補足:スペイン工場(2026年4月閉鎖)から大型樹脂成型機を移設 ・戦略的意義:単体部品からシステム提案型事業への転換、「ドアシステムサプライヤー」を目指す
・業績影響:当期連結業績への影響は軽微