パルフィンガー、WindEnergy Hamburgで洋上風力向けクレーン技術を展示

・フル電動ジブクレーンやVR訓練シミュレーターを披露、バルト海プロジェクトの進捗も報告

パルフィンガー(PALFINGER):2026年9月29日

パルフィンガーは9月29日、ドイツ・ハンブルクで開催された国際風力エネルギー展示会「ウィンドエナジー・ハンブルク(WindEnergy Hamburg)」に出展し、洋上風力向けのフル電動クレーンやデジタルサービス技術を紹介したと発表した。信頼性の高い揚重作業、スマートメンテナンス、顧客志向の技術を通じて、洋上風力エネルギーの次の段階を支える取り組みを示した。

同展示会は2年に1度開かれ、世界の風力業界が集う場だ。開発事業者、オペレーター、サプライヤー、技術専門家らが参加し、風力エネルギーのさらなる拡大と必要なソリューションを議論する。今回は100カ国から4万人超が出展・来場し、11ホールにわたる8万3,000平方メートルの展示スペースで、エネルギー転換を進める技術・サービス・パートナーシップの全体像が示された。

パルフィンガーにとって、同展示会は揚重・ハンドリングソリューションが、安全・効率・信頼性の高い洋上風力運用にどう貢献するかを示す貴重な機会となった。プロジェクトが大型化・複雑化し、国際化する中で、設備には揚重能力だけでなく、稼働率の確保、メンテナンス負担の低減、厳しい洋上環境での安定稼働が求められている。

ブースでは、固定ブームクレーン「PF 160」のスケールモデルと、VR2トレーニングシミュレーターを展示。堅牢な揚重技術と、実作業を想定したデジタル訓練の両面をコンパクトに紹介した。VR2では、船舶からタービンプラットフォームへのツールボックス吊り上げなど現実的なシナリオや、実作業では再現困難な緊急事態を安全に体験できる。

ハンブルクでの主要トピックの一つが、ポーランドのバルト海洋上風力発電所「バルティク2(Bałtyk 2)」および「バルティク3(Bałtyk 3)」向けフル電動ジブクレーン「DKJe」の進捗だった。業界初の取り組みとして発表された同クレーンは、洋上変電所向けに低メンテナンスで信頼性の高い揚重性能を提供する設計。バルティク2向けの1基目は、オランダ・フリッシンゲンのスマルダーズ(Smulders)ヤードで洋上変電所(OSS)への据え付けを完了。9月初旬に最終ソフトウェア調整とハーバーアクセプタンステストを終えた。バルティク3向けの2基目もヤードにあり、10月の組み立て時期を調整中。

パルフィンガーのプロジェクトマネージャー、パヴェウ・スタシロヴィッチ(Paweł Stasiłowicz)氏は「洋上風力では稼働率と効率的なメンテナンスが不可欠。DKJeはこれを念頭に開発した。クレーン上での物理的作業を年次間隔に減らし、一部作業は遠隔で実施可能。安全な運用を支え、顧客が風力発電所のパフォーマンスに集中できるよう支援する」と述べている。

これら2基のDKJeクレーンは、同社のバルティク2・3向け貢献の一部だ。バルティク2のナセル向けに「PK 13000 T」クレーン50基の契約を追加したほか、変電所向けに「PF 160」クレーン6基、両発電所の風車向けに「PF 120」プラットフォームクレーン100基を供給する。プロジェクト自体も進み、トランジションピースとOSSジャケットはすべて最終設置場所で組み立て済みという。

展示品を超えて、同展示会は業界関係者との対話の場でもあった。パルフィンガーのグローバル・キーアカウント&セグメントマネージャー(オフショア風力)のイアボル・マルコフ(Iavor Markov)氏は「ウィンドエナジー・ハンブルクは、顧客・パートナー・専門家と出会う重要なプラットフォームだ。ブースでの対話を通じ、信頼性の高い揚重ソリューション、スマートなサービス概念、緊密な協力が洋上風力の継続的成長を支える鍵であることが改めて示された。当社の能力を示し、次のステップへの貴重な意見を得る強い機会となった」とコメントした。

4日間の展示を終え、風力業界が強い勢いを持って前進し、洋上インフラへの要求が高まり続けていることが明確になった。フル電動クレーン技術、低メンテナンスソリューション、デジタル訓練、ライフサイクルサポートまで、イノベーションと信頼性が一体となって進む必要性を対話が浮き彫りにした。豊富なマリン分野の実績と洋上風力での足跡を拡大するパルフィンガーは、エネルギー転換の次の段階を支える準備を整えている。

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