・ロータリーキルンと30MVA DRI製錬炉を納入、商業規模で初の実績
メッツォ(Metso):2026年9月7日
メッツォは9月7日、トルコの金属・肥料メーカー、エティ・バキル(Eti Bakir)がトルコ・マルディン県のマジダギ統合肥料・金属生産拠点で進める拡張プロジェクト向けに、主要プロセス技術および設備を受注したと発表した。受注額は約5,500万ユーロで、2026年第3四半期のミネラルズ(Minerals)部門の受注高に計上する。
今回のプロジェクトは、浸出残渣(leach residue)から新たな価値を回収するとともに、工場の環境負荷低減を図るものである。エティ・バキルは、マジダギ拠点で発生する副産物を有効活用し、廃棄物を最小化する「ゼロ・ウェイスト」型の産業コンプレックスの実現を目指している。
メッツォが提供する統合ソリューションは、浸出残渣を熱処理・製錬することで、価値のある鉄およびスラグ製品へ転換するもの。納入範囲には、基本設計、設備エンジニアリング、機器供給、アドバイザリーサービスなどを含む。
中核設備として、SL/RN Xtraロータリーキルン式ペレット直接還元プロセスと、30MVAのメッツォ・アウトテック(Metso Outotec)DRI製錬炉を組み合わせる。さらに、DRI製錬炉への熱間供給システムも導入する。
このシステムでは、浸出残渣を直接還元した後、DRI(直接還元鉄)を製錬炉へ熱間供給し、溶融銑鉄へ転換する。これにより、従来は廃棄物として扱われる可能性のある残渣から鉄・スラグなどの有価物を回収し、資源循環と廃棄物削減を両立する。
エティ・バキルのマジダギ拠点ゼネラルマネージャー、ベキル・カン(Bekir Kan)氏は、「当社の操業では、実現可能な方法で環境負荷を最小化することを目指している。今回の投資は、持続可能な成長、循環型経済、付加価値生産に対する長期的な取り組みを示すものである」とコメント。「浸出残渣を鉄やスラグ製品などの高付加価値な産業用材料へ再処理することで、マジダギ拠点をトルコにおける先進的なゼロ・ウェイスト産業コンプレックスとしてさらに発展させる」としている。
メッツォのミネラルズ部門欧州・トルコ担当バイスプレジデント、アレクシー・ストリクハ(Alexy Strikha)氏は、「エティ・バキルとの長年にわたる協力関係を、この意欲的なプロジェクトでも継続できることをうれしく思う。今回の案件は、当社のDRI製錬炉技術として初の商業規模での納入となる重要な節目である」と述べた。
同氏はさらに、「統合された熱処理技術と乾式製錬技術によって、複雑な原料からより多くの価値を回収しながら、廃棄物の発生を削減できることを示すプロジェクトである。産業残渣から新たな価値を生み出し、より持続可能な金属生産を支えるDRI製錬技術の可能性を示す重要なベンチマークになる」としている。
メッツォとエティ・バキルは、マジダギ拠点を対象に数年来、先進的な技術ソリューションの開発・導入で協力している。これまでメッツォは同拠点向けに、選鉱プラント、焼成プラント、排ガス処理プラント、硫酸プラント、金属回収浸出プラントなどを納入している。
■ メッツォ(Metso)について
メッツォは、骨材、鉱物処理、金属精製業界向けに、持続可能な技術、エンド・ツー・エンドのソリューションおよびサービスを提供している。省エネルギー・省水化、生産性向上、環境リスク低減を支援する技術・製品を世界各地で展開している。
本社はフィンランド・エスポー。2025年末時点の従業員数は約50カ国で約1万8,$000人、2025年の売上高は約53億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。
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