ヤンマーHDと日立建機、北米コンパクト建機で協業、第一弾はCTLのOEM供給

・27年秋にLANDCROSブランドで発売

ヤンマーホールディングス(HD)と日立建機は10月28日、北米のコンパクト建機事業での戦略的協業を進めると発表した。第一弾として、ヤンマー傘下のYanmar Compact Equipment North America(YCENA)がコンパクトトラックローダ(CTL)を製造し、日立建機グループのHitachi Construction Machinery Americas(日立建機アメリカ)へOEM供給する。日立建機アメリカは2027年秋から、LANDCROSブランドで北米市場に投入する予定。

■基本合意から3か月、具体化の第一歩

両社は7月23日に基本合意書(LOI)を締結し、コンパクト建機事業での協業を検討してきた。今回のCTLのOEM供給は、その成果となる最初の案件。製造はYCENAのミネソタ州グランドラピッズ工場が担う。

あわせて両社は、日立建機が小型油圧ショベルを供給し、YCENAの北米販売代理店網を通じて販売する相互OEMの枠組みも準備している。CTLの一方向の供給にとどまらず、双方の製品を相手の販売網に載せる形に広げ、互いのポートフォリオと代理店網を補完し合う狙い。

■日立建機はCTLを追加、ヤンマーは工場の生産拡大に

ヤンマーグループは北米で、CTL、ミニショベル、ホイールローダ、クローラキャリアなど幅広い製品を展開している。用途は建設、造園、農業、林業など多岐にわたり、厳しい使用環境も含まれる。

日立建機アメリカは北米全域に販売代理店網と顧客基盤を持つ。同社はこれまでミニショベルとコンパクトホイールローダを扱っており、今回YCENA製CTLが加わることで、コンパクト建機のラインアップが拡充する。一方ヤンマー側にとっては、グランドラピッズ工場の製品開発力と製造能力を生かした生産拡大につながる。

■「年間需要10万台超」の最大セグメントを攻略

日立建機の先崎社長は、北米のCTL市場について、年間需要が10万台を超え、コンパクト建機市場で最大規模のセグメントだと説明した。今後も成長が見込まれる分野で、同社が2027年4月から使う新コーポレートブランド「LANDCROS」の下で製品を提供できることに意義があるとした。

さらに、中期経営計画「LANDCROS 2028」で掲げるオープン戦略に触れ、パートナー企業と新たな事業・価値を協創して発展していく姿勢は、LANDCROSが大切にする考え方だと述べた。

ヤンマーHDの山本哲也副社長は、CTLにとどまらない相互の製品供給に、さらなる市場拡大の可能性を見いだしているとコメントした。両社は今後も、互いのブランドの独自性と販売チャネルを維持・尊重しつつ、幅広い協業の可能性を協議していく。

■ヤンマー、日立建機の概要
ヤンマーは1912年に大阪で創業し、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した。アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどを世界で展開している。日立建機は油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などを手がけ、2026年3月期の連結売上収益は1兆4,055億円、海外売上収益比率は84%。2027年4月1日付で商号を「ランドクロス株式会社」に、コーポレートブランドを「LANDCROS」に変更する予定である。

ニュースリリース(日立建機)

ニュースリリース(ヤンマー)