・ソフトウェア定義カメラが第1弾
・カメラからサーバーまで開発資産を共通化
ボッシュレックスロス(Bosch Rexroth):2026年10月6日
ローア・アム・マイン(Lohr am Main)、10月6日、ドイツのエボプロ・システムズ・エンジニアリング(evopro systems engineering AG)は、ボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth)のリナックス(Linux)ベースOS「コントロールエックスOS(ctrlX OS)」を新しいビジョンオートメーション基盤に採用し、同OSのOEMパートナーとなった。第1弾として、ソフトウェア定義カメラ「エボヴィユー・ヴィユーエックス(evoVIU VIUx)」を投入する。画像処理ソフト「ビジョンウェブエックス(VISIONWEBx)」もコントロールエックスOS向けアプリとして提供し、カメラからサーバーまで共通のソフト基盤で運用できるようにする。
ハード違いによる開発の手間を解消
産業用画像処理は、機械に搭載するコンパクトなカメラから高性能サーバーまで、用途により求められる演算性能が大きく異なる。プラットフォームや開発環境が分かれることも多く、エンジニアリング工数の増加が課題となっていた。
エボプロはベルトラント(Bertrandt AG)の子会社で、ビジョンウェブエックスをコントロールエックスOSに移植する。同OS向けのアプリストアで配布し、ブラウザーベースの開発・実行環境を異なるハードウェアで共通利用できるようにする。
例えば、エボヴィユー・ヴィユーエックス上で動かしたビジョンアプリケーションは、要求が高まれば、コントロールエックス・コア(ctrlX CORE)、GPU搭載のコントロールエックス・アイピーシー(ctrlX IPC)、あるいはコントロールエックスOSの仮想版を載せたサーバーへと移行できる。開発環境やアプリのノウハウを引き継げるため、機器クラスごとに作り直す必要がない。
■エッジAIと自動化を一台に
エボヴィユー・ヴィユーエックスは、エヌエックスピー(NXP)製プロセッサー「アイエムエックス95(i.MX95)」とAIアクセラレーター「ハイロ8(Hailo-8)」を搭載する。画像の取得と処理を現場で完結させ、結果を低遅延で自動化プロセスやAI判断に渡す。センサーはSWIRや高解像度グローバルシャッター方式から、3D深度計測が可能なToFまで選べる。品質検査、OCR・コード認識、異常・物体検出、工程監視などを想定する。
自動化との連携も特徴で、イーサキャット(EtherCAT)で軸などの制御機器を接続できる。ITとOTの各ネットワークにつなぐ個別のインターフェースも備える。
■他社製品の基盤にも
ボッシュ・レックスロスは、コントロールエックスOSを自社の制御機器に限らず、機器メーカーが自社製品の基盤として使える開放型OSと位置づける。エボプロは同社のパートナーネットワーク「コントロールエックス・ワールド(ctrlX World)」にも参加した。ビジョンウェブエックスは他のアプリと連携でき、機能を拡張できる。
用途は製造業の品質管理やプロセス監視にとどまらない。ロボティクスでは物体認識、位置決め、ピック&プレース、イントラロジスティクスでは物体の識別・追跡や物流の監視を見込む。
ボッシュ・レックスロスのシュテフェン・ヴィンクラー(Steffen Winkler)営業担当シニアバイスプレジデントは「ビジョンとオートメーションを一貫して結び付けるOEMパートナーを得た。ユーザーは要件に合うハードを選べ、ビジョンアプリの開発は今後1回で済む」と話す。エボプロのシュテファン・クラウス(Stefan Kraus)製品開発責任者は「フィジカルAIには、画像処理、AI、自動化のシームレスな連携が欠かせない。開放的なアーキテクチャーにより、他の自動化機能と柔軟に組み合わせられる」と述べた。
ボッシュ・レックスロスは世界80カ国以上に拠点を持ち、従業員は約31,900人。2025年の売上高は65億ユーロだった。
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