・26年12月期の受注見通しを再増額修正(6,300億円→6,500億円以上)
・DMG MORI AG株をめぐる裁判(DPLTA)が終結
DMG森精機が10月30日に発表した2026年12月期第3四半期累計期間(1〜9月)連結業績によると、売上収益は4,227億円(前年同期比23.2%増)、営業利益は169億円(同46.3%増)、継続事業からの四半期利益は84億円(同2.0倍)となった。営業利益率は前年同期の3.4%から4.0%へ改善した。親会社の所有者に帰属する四半期利益は87億円(同58.7%減)だが、これは前年同期にロシア工場関連の保険金収入(約169億円)を非継続事業として計上した反動による。
連結受注額は5,220億円で、前年同期(2025年1〜9月)比36.7%増と好調が続いた。四半期ベースでは1〜3月の1,554億円、4〜6月の1,798億円に続き、7〜9月は1,868億円(前年同期比40.1%増)となり、3四半期連続で過去最高を更新した。5軸加工機、複合加工機などのMX機に加え、BX(ベーシック)機の受注も大きく伸びた。機械受注額に占める割合は金額ベースでMX機84%、BX機16%、台数ベースでは59%と41%だった。機械1台当たりの受注単価は、2025年度平均の79.6百万円(471千EUR)から80.6百万円(438千EUR)となった。
MRO・スペアパーツ・エンジニアリング事業の受注は前年同期比15.6%増の1,073億円で、連結受注の20.5%を占める。半導体製造装置向け超精密計測部品の(株)マグネスケール、電子部品実装工程向け自動検査装置の(株)サキコーポレーションの受注も好調だった。
地域別受注額は前年同期比で、EMEAが30%増、米州が38%増、日本が26%増、アジアが51%増、中国が98%増と、全地域で大きく伸びた。産業別では、航空、宇宙、防衛、メディカル、半導体製造装置を含むデータプロセス、電力・エネルギー、船舶、金型など幅広い分野で増加した。これまで設備投資に慎重だった中小企業にも、高精度・高生産性機械を導入する動きが出ているという。
機械本体の受注残高は、2025年12月末の2,400億円、2026年6月末の3,030億円から、9月末には3,280億円へ増加した。長納期案件の受注も増えており、10〜12月期に加え、2027年度後半から2028年度の収益拡大にも寄与する見込み。
■ 損益・財務面
EBITは前年同期の115億円から54億円増の169億円となった。増益要因は売上増による152億円と、値上げ・値引率低減による粗利改善50億円(計202億円)。減益要因は、MRO・生産人員の増強と給与改定による人件費増80億円、減価償却費増30億円、期末のユーロ高円安…ではなく対ユーロ円高を主因とする為替影響28億円、第1四半期に計上した東京大学MX講座への寄付10億円(計148億円)だった。円安による売上収益への押し上げ効果は約320億円。材料費や物流費などのコスト上昇は、値上げと値引率低減で吸収した。
7〜9月の3か月間では、売上収益が1,460億円(前年同期比26.2%増)、EBITが76億円(同50.5%増)、EBIT率は5.2%(前年同期4.3%)だった。
営業フリーキャッシュフローは、1〜3月の60億円の支出超過から、4〜6月は62億円、7〜9月は216億円の収入超過と改善し、累計で218億円の収入超となった。受注増に伴う契約負債(前受金)の増加が寄与した。