・全セグメントで増収、航空機の営業利益は2.4倍に
新明和工業が10月30日に発表した2027年3月期第2四半期(2026年4〜9月)の連結決算は、売上高1,345億2,000万円と前年同期比9.4%増加した。営業利益は64億1,000万円で40.0%増、経常利益は64億9,000万円で62.4%増、親会社株主に帰属する中間純利益は42億8,000万円で53.6%増となり、増収増益の結果となった。1株当たり中間純利益(EPS)は64円77銭で、前年同期の42円20銭から上昇した。
同社は、2030年を見据えた長期経営計画「SG-Vision2030」のPhase2にあたる中期経営計画「SG-2026」の最終年度として、企業価値向上に向けた施策を推進している。国内経済は雇用・所得環境の改善を背景に個人消費や設備投資が底堅く推移し、緩やかな回復基調が続いているものの、物価上昇の継続や為替変動、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりなどにより、先行きは不透明な状況にある。こうした環境下で、同社の受注高は1,563億9,000万円と前年同期比8.8%増加し、受注残高も3,839億円と13.5%増加した。受注高、売上高とも中間期として過去最高を更新した。営業利益は、前年同期と社内計画をいずれも上回り、過去2番目の水準となった。
利益面では、運営費の増加(約22億円の減益要因)や原材料費の増加(同12億円)、中東情勢の影響(同10億円)があったものの、数量・製品構成差による増益(34億円)や、特装車を中心とした売価改定効果(19億円)、為替の円安効果(9億円)が上回った。営業外では為替差益6億4,100万円を計上し、前年同期の為替差損4億3,400万円から改善した。期中平均為替レートは1米ドル=159.0円(前年同期146.3円)だった。
■ セグメント別業績
セグメント別では、航空機事業の伸びが目立った。売上高は219億8,000万円(前年同期比21.3%増)、営業利益は22億5,000万円(同143.9%増)と大幅な増益を記録した。民需関連でボーイング787の生産機数が増加したほか、円安も寄与した。
特装車事業は売上高582億円(同8.0%増)、営業利益は29億5,000万円(同14.9%増)と増収増益だった。建設関連車両や防衛関連事業が伸び、売価改定の効果も出た。
パーキングシステム事業は売上高230億2,000万円(同2.4%増)と増収だったが、営業利益は22億5,000万円で4.1%減少した。機械式駐車設備の製品売上が減少したことが響いた。
産機・環境システム事業は売上高116億2,000万円(同8.7%増)となったが、営業損益は6億3,800万円の赤字(前年同期は2億2,700万円の赤字)と、赤字幅が拡大した。環境関連事業は増収となったものの、メカトロニクス製品の線処理機の売上減少や案件構成差が影響した。
流体事業は売上高111億5,000万円(同8.1%増)、営業利益は4億6,100万円(同61.2%増)と増収増益だった。国内、海外ともに需要が堅調だった。
その他事業は売上高85億1,000万円(同14.3%増)、営業利益は5億7,900万円(同9.6%増)だった。建設事業で受注は減少したものの、売上が増加した。
■ 通期の連結業績予想
通期の連結業績予想については、中間期の実績と今後の見通しを勘案し、7月31日公表の予想を上方修正した。売上高は3,120億円(前期比9.5%増)、営業利益は175億円(同7.2%増)、経常利益は160億円(同2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は105億円(同8.8%減)となる見通し。従来予想に対し、売上高は20億円、営業利益と経常利益はそれぞれ5億円引き上げ、純利益は据え置いた。EPSは158円65銭を見込む。
受注高も3,300億円から3,440億円へ引き上げた。特装車の受注が好調に推移していることなどが背景にある。一方、パーキングシステムは、航空旅客搭乗橋で見込んでいた大口案件を獲得できなかったことから、受注・売上とも期初計画を下回る見込みだ。
11月以降の為替レートは1米ドル=150円を前提としている。配当は年間58円(中間29円、期末29円)で据え置き、前期比2円増配となり、6年連続の増配となる予定だ。