ヒアブ、2026年7~9月売上は前年比39%増の4億8,100万ユーロ

・営業利益率14.2%に上昇、比較可能営業利益は73%増

・1〜9月売上は9%増の12億6,700万ユーロ

ヒアブ(Hiab):2026年10月23日

ヒアブ(フィンランド)は10月23日、2026年1~9月期決算を発表した。7~9月期の売上高は前年同期比39%増の4億8,100万ユーロ(約846億円、176円換算)、比較可能営業利益は73%増の6,900万ユーロ(約121億円)となった。環境車両ソリューションズ(Environmental Vehicle Solutions、EVS)の買収効果に加え、戦略の着実な実行や固定費削減が収益性の改善に寄与した。比較可能営業利益率は14.2%と、前年同期の11.4%から上昇した。

■2026年7~9月期の業績

7~9月期の受注高は前年同期比26%増の4億4,100万ユーロ(約776億円)となった。為替変動の影響を除いた既存事業ベースでは4%減だった。地域別では、EMEA(欧州・中東・アフリカ)で受注の伸びが続き、APAC(アジア太平洋)でも前年同期を上回った。米州の受注増加は主に買収効果によるもので、既存事業では主要顧客の発注動向などを背景に減少した。

期末の受注残高は8億7,300万ユーロ(約1,536億円)となり、2025年12月末の5億3,400万ユーロから増加した。

売上高は39%増の4億8,100万ユーロ(約846億円)。為替変動の影響を除いた既存事業ベースでは5%増加した。売上構成比は機器販売が72%、サービスが28%だった。サービス売上高は、EVSの連結効果やスペアパーツ、メンテナンスなどの継続的なサービス需要により、15%増の1億3,400万ユーロ(約236億円)となった。

環境配慮型製品群「エコ・ポートフォリオ」の売上高は15%増の1億6,100万ユーロ(約283億円)となった。売上高全体に占める割合は33%だった。

収益面では、比較可能EBITA(利払い・税引き前利益に償却費を加えた指標)が7,500万ユーロ(約132億円)となり、前年同期の4,000万ユーロから増加した。売上高に対するEBITAマージンは15.5%と、前年同期の11.7%から上昇した。

比較可能営業利益は73%増の6,900万ユーロ(約121億円)で、営業利益率は14.2%となった。一方、営業利益は5,400万ユーロ(約95億円)で、前年同期の4,000万ユーロから増加したものの、比較可能性に影響する項目として1,500万ユーロのマイナスを計上した。

当期利益は2,900万ユーロ(約51億円)で前年同期と同額。基本的1株当たり利益も0.45ユーロで前年同期並みだった。営業活動によるキャッシュフロー(金融項目・税引き前)は9,800万ユーロ(約172億円)となり、前年同期の6,900万ユーロから増加した。

■2026年1~9月期の業績

1~9月期の受注高は前年同期比16%増の12億8,000万ユーロ(約2,253億円)となった。為替変動の影響を除いた既存事業ベースでは5%増加した。期末の受注残高は8億7,300万ユーロ(約1,536億円)だった。

売上高は9%増の12億6,700万ユーロ(約2,230億円)となったが、為替変動の影響を除いた既存事業ベースでは2%減少した。売上構成比は機器販売が71%、サービスが29%だった。

エコ・ポートフォリオの売上高は19%増の5億1,800万ユーロ(約912億円)となり、売上高全体に占める割合は41%に上昇した。

比較可能EBITAは1億8,900万ユーロ(約333億円)で、売上高に対するマージンは14.9%。比較可能営業利益は9%増の1億8,100万ユーロ(約319億円)となり、営業利益率は14.3%だった。

一方、営業利益は1億4,400万ユーロ(約253億円)で、前年同期の1億6,600万ユーロから減少した。比較可能性に影響する項目として3,700万ユーロのマイナスを計上したことが影響した。当期利益は9,400万ユーロ(約165億円)、基本的1株当たり利益は1.45ユーロだった。

営業活動によるキャッシュフロー(金融項目・税引き前)は1億9,800万ユーロ(約348億円)となり、前年同期の2億5,200万ユーロから減少した。

■EVS買収効果とシナジー創出

スコット・フィリップス(Scott Phillips)社長兼CEOは、2026年7~9月期について、戦略の着実な実行により比較可能営業利益が大幅に増加したと説明した。
EVSの買収は7月1日に完了し、同社の業績はヒアブの連結決算に組み入れられた。買収後の統合作業は計画通り進んでおり、事業運営の維持に加え、企業文化の尊重と融合にも重点を置いている。
EVSは7~9月期に8,700万ユーロ(約153億円)の受注を獲得し、売上高は1億300万ユーロ(約181億円)となった。比較可能EBITAマージンは10%台後半だった。

同社は、調達面と商業面での相乗効果について、2029年以降、年間換算で1,200万ユーロ(約21億円)を超える効果を見込んでいる。

ヒアブは、EVSの買収効果に加え、既存事業の売上成長と固定費削減が収益性の改善につながったとしている。また、買収後も財務基盤は健全な水準を維持しており、期末の純有利子負債は7億400万ユーロ(約1,239億円)、ギアリング比率は67%だった。EVSを含む強いキャッシュ創出力を生かし、段階的な負債削減を進める方針。

■サービス事業の拡大とデジタル化

ヒアブは、サービス事業の成長に向け、接続機器数とサービス契約数の拡大を重視している。2028年までに接続機器数9万台、サービス契約数5万件の達成を目指す。

その一環として9月、保守、接続サービス、デジタルサービス、稼働率向上に焦点を当てたソリューションを組み合わせた「プロケア(ProCare)」のライフサイクルサービス契約を刷新した。

新しいサービス体系は、顧客の車両・機器群の管理を簡素化し、機器の稼働時間を最大化することを目的とする。標準プランには、機器群の状態や運用状況を把握できる「ハイコネクト(HiConnect)」の新しい分析プラットフォームを組み込んだ。上位のプレミアムプランでは、遠隔監視や摩耗部品の提供なども含める。

刷新したプロケアのサービス契約は、2026年第4四半期から段階的に世界各地で展開する予定。

■2026年通期見通しは据え置き

ヒアブは2026年通期の業績見通しを据え置いた。比較可能営業利益率は14.5%を上回ると予想しており、2025年実績の13.7%を上回る見込み。

同社は、2024年に公表した戦略に沿って取り組みを進めており、2026年は過去最高の収益性を達成することを目指す。2026年1~9月期の比較可能営業利益率は14.3%となっており、通期目標の達成に向けて順調に進んでいるとしている。

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