ヤマハ発動機、小型浄水装置を長崎県五島市(福江島)へ国内初導入

・行政の給水区域外で民間企業が運用開始 国内事業の可能性探る

     ヤマハ発動機は4月22日、4月19日に、小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」(以下、YCW)を長崎県五島市福江島半泊地区で宿泊施設を運営する㈱MONTE CASA(以下、MONTE CASA)へ寄付したと発表した。国内でのYCW導入は初めて。

 ヤマハ発動機は国内の非給水区域の小規模集落における水インフラ導入の実証事業として、同地区でMONTE CASAが運営する宿泊施設「めぐりめぐらす」に2022年10月にYCWを設置。その後YCWの運用、水の供給を行ってきた。このほど、この実証事業の完了にあたり、YCWをMONTE CASAに寄付し、引き続き宿泊施設ならびに近隣の住民に利用してもらうことになった。

 MONTE CASAは、2020年に五島市が募集した『旧戸岐小学校半泊分校活用事業』に応募、同市から事業者として採択された。廃校舎を活用した「めぐりめぐらす」のある同地区は、行政の給水区域外のため自治体が管理する上下水道施設が無く、民間による浄水の確保・維持管理が求められていた。

 YCWは、「緩速ろ過」という自然界の水浄化機能をベースにしたシンプルな構造が特徴。大きな電力を必要とせず、専門の技術者によるメンテナンスが不要なため、住民による自主運営が可能な浄水システム。YCWは現在、アフリカやアジアの新興国を中心に世界17カ国53基が稼働中。(2024年4月時点,本件含まず)

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