ユングハインリッヒ(Jungheinrich):2026年9月22日
ユングハインリッヒは、ドイツ・ロッテ(Lotte)近郊オスナブリュック(Osnabrück)に拠点を置くエルスター(Elster)GmbHに対し、自律走行搬送ロボット(AMR)「EAE 212a」を納入した。ハネウェル(Honeywell)グループ傘下でガス関連の安全・計測・制御機器を手がける同社にとって、AMR導入は今回が初めて。7月からロッテ拠点で稼働を開始し、これまで人手に頼っていた構内搬送業務の一部を自動化した。
■1台で12ステーションをカバー
同拠点ではこれまで、構内の資材搬送はすべて手作業で行われており、時間を要するうえに人員の確保状況に左右されるという課題を抱えていた。ユングハインリッヒはこの課題に対し、反復的な搬送作業を自動化できる柔軟なソリューションを提供し、エルスターの従業員をより付加価値の高い業務に振り向けることを可能にした。
EAE 212aは、受け渡しステーションでパレットを積み込み、生産ライン内の複数の荷下ろし地点まで搬送する。総延長約210メートルのルート上に設けられた12カ所のステーションを1台で巡回し、ユーロパレット(EPAL 1)規格の荷物を運ぶ。最大積載量は1,200キログラムで、床面でのパレット搬送に特化したローリフトタイプのAMRとなる。高出力のリチウムイオンバッテリーと自動での継ぎ足し充電機能により、連続稼働が可能な設計とした。
■人工的な誘導設備なしで導入、拡張性も確保
ユングハインリッヒが手がけた今回の導入では、倉庫内の構造的な改修は一切不要だった。EAE 212aは、反射板などの人工的なランドマークを使わないナビゲーション方式を採用しており、走行ルート上の床面の状態変化にも対応する。障害物についても自律的に検知・回避する仕組みを備え、人とロボットが混在する現場でも安全な物流動線を確保できるという。ユングハインリッヒの納入範囲には、AMR本体に加え、モバイルロボット・コントロールおよび必要な入出力(I/O)周辺機器が含まれる。システムは拡張性を前提に設計されており、需要に応じて今後ロボットを追加導入することも可能。
エルスターのストラテジック・ロジスティクス部門責任者であるトーマス・シュテーゲマン(Thomas Stegemann)氏は、「モバイルロボットの導入により、構内搬送の一部を初めて自動化した。反復的な搬送業務をいかに自動化し、従業員をより付加価値の高い業務に配置できるかを、実際の現場で検証するための意図的な一歩だ」と述べた。さらに、「両社が透明性を持って共同でソリューションを開発できたこと、そしてプロジェクトが短期間で実現したことが、導入の決め手になった」と語った。
ユングハインリッヒでロジスティクスシステム部門プロジェクトマネージャーを務めるアンドレアス・リュッカー(Andreas Rücker)氏は、「EAE 212aは自動化への第一歩として最適な機種だ。既存プロセスに手を加えることなく短期間で導入でき、かつ要求の拡大に応じて成長させられる。エルスターはまず1台で経験を積み、その後段階的にシステムを拡張していくことができる」とコメントしている。
なお本プロジェクトは試験導入(パイロットプロジェクト)として位置づけられており、エルスターは日々の運用を通じて、自動化された資材搬送が実務上どの程度の効率化効果をもたらすかを見極めていく方針。
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