DMG森精機グループのDMG MORI Precision Boring(新潟県長岡市)は9月14日、高剛性と高速性を両立した横中ぐりマシニングセンタ「PBN 200 | 1250」の販売を開始したと発表したわ。重切削や深穴加工に適した横中ぐりマシニングセンタで、主軸出力や回転速度、送り速度を従来機から大幅に向上させ、航空・宇宙、半導体、建設機械、金型、精密機械など幅広い分野での生産性向上を狙う。
PBN 200 | 1250は、高い重切削能力と高効率な連続加工を両立した新機種。Φ200mmのクイル式主軸を採用し、W軸を最大ストロークまで繰り出した状態でも高い切削力を確保した。Z軸の移動では加工が難しいワーク深部についても、干渉を回避しながらパワフルな加工を可能にする。
主軸には高速主軸「boringMASTER」の400V仕様を採用。最大出力は従来機比45%向上となる80kW(10%ED)を実現した。標準仕様の最高主軸回転速度は10,000min-1。X・Y・Z軸の早送り速度も従来の16m/minから25m/minへ高め、サイクルタイムの短縮を図った。
機械本体は剛性を強化。ベッドの摺動面間隔を100mm、コラムの摺動面間隔を200mm拡大したほか、機械本体の鋳物質量を15%増加させ、重切削時の安定加工を実現した。切削性能については、従来機との比較検証で、炭素鋼(S50C)の重切削加工における切削除去量を40%、アルミニウム(A5052)の高速加工では20%向上させている。
操作性では、大画面タッチパネルとハードウェアボタンを組み合わせたヒューマンマシンインタフェース「ERGOline X with CELOS X」を搭載。直感的な操作を可能にするとともに、豊富なテクノロジーサイクルを標準搭載し、複雑な加工における段取り作業の短縮につなげる。
大径・重量工具を自動で安全に着脱できる「Tool Loading Unit」や、工具段取りを効率化するマガジン操作パネルも標準装備する。マガジン側で工具段取りに必要な操作を完結できるため、オペレーターの作業負担を軽減する。
自動化にも対応する。標準で2パレットのオートパレットチェンジャを搭載し、4,000kgクラスの重量ワークでも安定した交換を可能にした。さらに「CPP(コンパクトパレットプール)システム」により、4パレット、6パレットへ拡張でき、生産規模や運用形態に応じた自動化を支援する。
加工現場で課題となる「加工3悪(切りくず、クーラント、ミスト)」への対策も強化した。クーラントタンク内を攪拌して微細なスラッジを高精度フィルタで回収する「ゼロスラッジクーラントタンク」を標準装備。オプションで立型クーラントタンクを採用した「zero-sludgeCOOLANT pro」や、加工時に発生するミストを効率的に捕集するビルトインタイプのミストコレクタ「zeroFOG」も搭載できる。
これらのソリューションにより、長時間の安定した連続加工を支援するとともに、切りくずやクーラント、ミストなどの飛散を抑制し、オペレーターの清掃・メンテナンス作業の負荷軽減を図る。
パレットサイズは、1,450×1,450mmと1,650×1,650mmの2サイズを用意する。新潟県長岡市のDMG MORI Precision Boring本社・工場のショールームでは実機を展示しており、毎月開催する少人数制オープンハウス「PBテクノロジーデイ」で実演加工を公開している。
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