プライメタルズテクノロジーズ、新しいロボティクスコンセプトがタイの製鉄所でより安全な鋳造作業を実現

 プライメタルズ テクノロジーズ:2024年4月3日、ロンドン

・安全で効率的なシュラウド操作のための新たなアプローチとして設計されたLiquiRobロボットシステム
・高度な3Dカメラシステムが正確に位置決定
・オペレーターの労働衛生が向上

 プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)のLiquiRob を含む新しいロボティクスコンセプトがタイの鉄鋼メーカー Siam Yamato Steel のマープタープット(Map Ta Phut) にある製鉄所に導入され、 ブルームキャスターのシュラウド操作に使用されています。 当社の最近のロボットシステムプロジェクト実績と、オーダーメイド技術が、このソリューション採用につながりました。 ロボットソリューションにより、製鉄所の安全性と労働衛生が大幅に改善されました。 シュラウドを手動で操作するには、作業員はタンディッシュと取鍋からの溶鋼の流れのすぐそばに立たなければなりませんでした。 さらに、いわゆる「取鍋凍結」(取鍋内で溶鋼が凝固した状態)が発生した場合、作業員は取鍋スライドゲートにさらに近づき、手動で酸素ランシングを行わなければなりませんでした。

■危険な作業
 当社が開発したこの新しいコンセプトは、Siam Yamato Steelのニーズに合わせたメカニカルインターフェイスを備えた標準的な取鍋シュラウドマニピュレーターで構成されています。 インターフェイスに接続されたロボットがシュラウドを正しい位置に誘導し、取鍋に取り付けます。 当社製3Dカメラシステムによる位置測定システムが、取鍋とシュラウドマニピュレーターの正しい位置を決定します。 LiquiRob ロボットシステムは、酸素ランシング、タンディッシュ測定、タンディッシュサンプリング、タンディッシュ粉体供給などの危険な作業を行います。

■オペレーターの安全性向上
 この LiquiRob ロボットソリューションの一環として、包括的な安全コンセプトも考案し、具体化しました。 ロボット付近を囲うフェンスや自動安全ロック付きドアが設置され、LiquiRobロボットシステム稼働前に周囲の安全を確保し、工場の労働安全性を高めました。 当社の供給範囲は、LiquiRobロボットシステム、オーダーメイドのシュラウドマニピュレーター、カメラシステム、自動運転用の電子機器と自動化機器、空気圧式キュービクルでした。

■国内のニーズを満たす
 1992年に設立されたSiam Yamato Steelは、熱間圧延構造用鋼を生産しています。 マープタープット工業団地に2つの工場を持ち、 年間に生産する110万トンの製品が国内の重量鉄鋼のニーズをほぼ満たしており、タイ経済に大きく貢献しています。

■ プライメタルズテクノロジーズについて
 プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。