鹿児島市は12月3日、段ボール製造・販売を手掛けるエス・パックス(鹿児島市)が本社工場の増設を進めるにあたり、12月1日に立地協定を締結したと発表した。
同日、市役所応接室で協定式が行われ、エス・パックス代表取締役の下園廣一氏、鹿児島市長の下鶴隆央氏、鹿児島県鹿児島地域振興局長の南靖子氏が出席した。
エス・パックスは大正8年創業の下園紙器店を起源とする老舗メーカー。段ボール原紙から製造、設計、デザインまで一貫対応できる体制を強みとし、県内を中心に幅広い顧客へ納入している。物流2024年問題に伴う供給網の地域回帰ニーズや、環境対応型パッケージ需要の増加を背景に、供給能力強化と設備更新を目的に今回の増設を決めた。
今回のプロジェクトでは既存本社工場(鹿児島市谷山港)敷地内に増築を実施し、1,420.20㎡の建屋を新設。主力生産設備を刷新するとともに在庫保管能力を高め、供給の安定性向上を図る。操業開始は2026年12月を予定している。
増設後の従業員数は127人体制となり、5名の新規雇用も計画する。同市は本プロジェクトについて「県内製造供給体制の強化を通じ、地域産業の競争力向上と経済波及効果が期待できる」として支援体制を取る方針。
鹿児島市は今後も製造業や情報通信業、コールセンター関連企業などの誘致支援を強化し、地域経済の底上げを図るとしている。
<工場増設概要>
用地:鹿児島市谷山港2丁目2-9(既存敷地内)
用地面積:31,937㎡
建物面積:1,420.20㎡(既存8,328㎡を改修・増築)
事業内容:段ボール製品・印刷紙器製造
操業開始:2026年12月予定
従業員計画:127人(新規雇用5人)
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