・テレックスは高所作業車事業からの撤退も表明
テレックス・コーポレーション(Terex Corporation ):2025年10月30日
コネチカット州ノーウォーク/ウィスコンシン州ブルックフィールド発 — 米国の産業機械メーカー、テレックス・コーポレーション(Terex Corporation、NYSE: TEX)とREVグループ(REV Group、NYSE: REVG)は10月30日、両社が株式と現金による合併契約を締結したと発表した。統合により、特殊装置製造分野における大手企業が誕生する。
 統合後の企業は、緊急車両、廃棄物処理、公共事業、環境関連、資材処理装置などの分野で多角化されたリーダーとなる。これらの市場は景気変動の影響が小さく、需要が安定しており、長期的な成長が見込まれる特性を持つ。広範な米国内製造拠点を持つ統合企業は、国内需要の成長から恩恵を受ける立場にある。
統合後の企業は、緊急車両、廃棄物処理、公共事業、環境関連、資材処理装置などの分野で多角化されたリーダーとなる。これらの市場は景気変動の影響が小さく、需要が安定しており、長期的な成長が見込まれる特性を持つ。広範な米国内製造拠点を持つ統合企業は、国内需要の成長から恩恵を受ける立場にある。
■大規模なシナジー効果を見込む
相互補完的なポートフォリオの統合により、2028年までに年間7,500万ドル(約115億円)のシナジー効果が期待され、その約50%は統合完了から12カ月以内に実現される見通しだ。両社ともに大規模な統合を成功させ、期待されるシナジー効果を実現してきた実績を持つ。
統合完了後、テレックスのサイモン・ミースター(Simon Meester)CEO(最高経営責任者)が統合企業の社長兼CEOに就任する。両社の強みと能力を反映した経営陣がこれを支える。
ミースターCEOは「この取引は両社にとって変革的なステップだ。相互補完的なポートフォリオを統合し、総合力を活用することで、長期的な構造的成長トレンドを捉える好位置にある大規模で多角化された産業リーダーを創出する」とコメントした。
REVグループのマーク・スコニエツニー(Mark Skonieczny)CEOは「テレックスとの統合は、より強固で収益性が高く規模の大きい企業を構築する当社の戦略の自然な進化だ」と述べた。
高所作業車事業からの撤退を検討
テレックスは同日、高所作業車(Aerials)セグメントからの撤退プロセスを開始すると発表した。売却またはスピンオフの可能性を含めた評価を行う。これにより景気循環の影響を受けやすい市場へのエクスポージャーをさらに削減する。
■取引条件と財務見通し
合併契約は両社の取締役会で全会一致で承認された。REVグループの株主は保有株1株につき、統合後企業の株式0.9809株と現金8.71ドル(総額4億2,500万ドル)を受け取る。統合完了時点で、テレックスの株主が約58%、REVグループの株主が約42%を保有する。統合後の企業は引き続きニューヨーク証券取引所(NYSE)にTEXのシンボルで上場される。
統合企業の2025年末時点での予想売上高は約78億ドル(約1兆2,000億円)、調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージンはシナジー効果を除いて約11%となる見込み。統合完了時点での純負債対調整後EBITDAレシオは、年間7,500万ドルのシナジー効果を含めて約2.5倍と予想される。高所作業車事業の撤退後は、さらなる財務レバレッジの改善機会がある。
高所作業車事業を除き、7,500万ドルのシナジー効果を含めると、統合企業の2025年の調整後EBITDAマージンは約14%とさらに強固なものになると試算されている。
■経営体制と承認手続き
統合完了後の取締役会は12名で構成され、テレックスから7名、REVグループから5名が就任する。
取引は2026年上半期に完了する見込みで、両社の株主承認、必要な規制当局の認可、その他の通常の完了条件の充足が必要となる。
テレックスは資材処理機械、廃棄物・リサイクルソリューション、高所作業プラットフォーム(MEWP: Mobile Elevating Work Platform)、電力事業向け装置などの産業機械を製造する世界的企業。REVグループは、救急車や消防車などの公共サービス向け特殊車両や、ターミナルトラック(Terminal Truck)、工業用掃除機(Industrial Sweeper)などの商業インフラ向け車両を主力製品とする。
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