・掘削性能と作業効率を大幅に向上
ディア社(Deere & Company):2025年10月8日
米国ジョンディア(John Deere)は10月8日、小型建設機械市場向けに再設計した小型油圧ショベルの新モデル「17 Pシリーズ(17 P-Tier)」および「26 Pシリーズ(26 P-Tier)」を発表した。現場ユーザーからのフィードバックと実機試験結果を基に開発された両機種は、掘削性能、操作性、アタッチメント対応力のすべてを高め、造園や埋設工事など多様な現場で高い生産性を発揮する。
ジョンディアの製品マーケティングマネージャーであるジャスティン・スティーガー(Justin Steger)氏は、「現場の状況はそれぞれ異なり、多様な作業に対応できる機械が求められています。新しいPシリーズは狭い現場でもパワーと機動性を発揮し、オペレーターの快適性も大幅に向上しました」と述べている。
■アタッチメント対応力を強化
新型「17 P」「26 P」は、優れた掘削力と作業速度に加え、アタッチメントの交換や使用を容易にする設計が特徴。標準でサム(掴み)ブラケットを備えるほか、新開発の固定ピン式メカニカルカプラーを装着可能とした。これにより、オーガーやコンパクターなど多様な油圧アタッチメントを迅速に交換できる。また、既存のジョンディア製小型ショベルとの互換性を維持するウェッジ式アダプターも用意されており、ユーザーの追加コストを抑制する。
さらに、ロングアーム仕様を選択でき、標準アームに比べて掘削深さとリーチを拡大。狭い現場でもパワーとリフト性能を両立させた。
■操作環境とメンテナンス性を改善
「26 Pシリーズ」ではキャビンを全面的に再設計し、エアコンやヒーター、Bluetoothラジオ、スイッチモジュールなどを標準装備。ボタン操作で主要機能を制御できるほか、作業中の快適性と利便性を高めている。
また、バッテリーディスコネクト機能を標準装備し、バッテリー寿命の延長をサポート。モニター内に設けられた「500時間メンテナンストラッカー」が、定期点検時期を自動通知する。さらに、工場出荷時にJDLink™テレマティクスを搭載し、ジョンディア・オペレーションセンター(John Deere Operations Center™)経由で機体の稼働状況や位置情報を遠隔管理できるようにした。
■保証とサービス体制
すべてのジョンディア製小型油圧ショベルには2年間または2,000時間の標準保証が付帯し、延長保証も選択可能。整備や部品供給は、ジョンディアの広範なディーラーネットワークを通じて迅速に対応できる体制を整えている。
ジョンディアは、農業機械から建設・林業機械まで幅広い分野で革新を進めており、今回の新型Pシリーズは同社の小型建機ラインアップ強化の一環と位置付けられている。
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