・バッテリー駆動のL 507 Eと中型機L 538を出展
リープヘル (Liebherr):2025年10月7日
リープヘル社は、フランス・リヨンで開催される環境技術の国際見本市「Pollutec 2025」において、バッテリー式電動ステレオローダーと中型ホイールローダーを展示する。同社グループ初の電動ホイールローダーとなるL 507 Eは、リープヘル独自開発のバッテリー駆動システムを搭載し、2023年10月から欧州各国で販売されている。また、屋外エリアでは中型ホイールローダーの代表機種L 538も展示される。
■バッテリー式電動ローダー「L 507 E」の特長
メインブース内に展示されるL 507 Eは、同クラスの従来型リープヘル製ホイールローダーと同等の性能を発揮しながら、現場でのCO2排出ゼロを実現している。また、騒音も最小限に抑えられており、都市部のリサイクルセンターやリサイクル企業の屋内施設など、騒音や排気ガスへの配慮が求められる現場に最適だ。
同機には、ホイールローダー用途向けに特別開発された高電圧バッテリーシステムを採用。運転条件にもよるが、最大8時間の連続稼働が可能となっている。さらに、モジュラー設計により、顧客の要望に応じて工場出荷時に2基目のリチウムイオンバッテリーを搭載することで、稼働時間の延長も可能だ。充電時間は搭載される充電技術と出力により異なるが、約1.5時間から3時間でフル充電が完了する。
■操作性と効率性を両立
L 507 Eは、バッテリー駆動により常時フルパワーを利用できるため、ダイナミックな作業動作と優れた応答性を実現している。標準仕様では最高速度20km/hだが、オプションの「Speeder」仕様では最高30km/hに達し、現場間の移動がより効率的になる。下り坂や制動時に発生するエネルギーは回生によりバッテリーに戻され、効率をさらに向上させる。
L 507 Eは従来型のL 507 Stereoをベースとしており、アーティキュレート操舵と後軸操舵を組み合わせたステレオ操舵機構を搭載。これにより最小回転半径を実現するとともに、アーティキュレート角を30度に抑えることで安定性を高めている。また、定評あるアーティキュレート式ペンデュラムジョイントを装備し、不整地でも優れた安定性を発揮する。
■強力なリフトアームを持つ中型機「L 538」
Pollutecで展示されるL 538は、最新の第8世代中型ホイールローダーで、Z型キネマティクスを採用した強力なリフトアームが特長だ。リサイクル用途での高揚程バケットなど重量級アタッチメント使用時でも、高速サイクルタイムとダイナミックで力強い作業動作を実現する。
リープヘルは業界特有の課題に対応するため、リフトアームに多様なオプションを用意している。例えば、「High Lift」リフトアームはZ型キネマティクスの延長版で、廃棄物コンテナや高い側板を持つトラックへの積載など、あらゆる高さでの効率的な積載作業を可能にする。
また、アタッチメントを頻繁に交換する用途向けには、視認性に優れたクイックカプラーと全自動のLIKUFIXクイックカプラーシステムを提供。オペレーターはキャビン内からボタン操作一つで機械式・油圧式作業機を素早く安全に交換でき、時間の節約と事故リスクの低減を実現している。
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