ディア社(Deere & Company):2025年10月3日
林業機械のグローバルリーダーであるジョンディア社(Deere & Company)は10月3日、米国イリノイ州モリーンにて新型「L-IIIスキッダー」シリーズを正式発表した。新設計のキャブ、視認性向上、サービス性の強化に加え、作業者支援機能と精密制御技術を搭載し、林業現場における生産性と快適性の両立を目指す。
■快適性を追求したキャブ設計
L-IIIシリーズは、ベース仕様とプレミアム仕様の2タイプを展開。両仕様ともに新設計のオペレーターシートを採用し、前方・後方・右側ドア方向の3ポジションに対応。座面の傾斜・延長調整が可能で、長時間作業における疲労軽減を図る。
特にプレミアム仕様では、通気性の高いレザーシートに冷暖房機能を内蔵。7方向調整と空気式ボルスターにより、個々の体格や好みに応じたフィット感を提供する。これにより、過酷な林業現場でも高い集中力と作業効率を維持できる設計となっている。
■視認性と安全性の向上
作業時間帯や季節による光量変化に対応すべく、L-IIIスキッダーには前後・ブーム部にLEDライトを標準装備。さらに、キャブ内ドームライトの改良により、夜間や薄暗い環境下でも高い視認性を確保。
プレミアム照明パッケージでは、ハイビーム、グリルライト、サービスライトを追加し、従来比200%の光量を実現。エンジンベイやキャブ下部の点検作業も、暗所でも容易に行える設計となっている。
■作業支援機能と遠隔診断
プレミアムモデルには、ブレードビューおよびトングビューのカメラシステムを搭載。ブレード位置や動作の可視化、トング操作の精度向上を支援し、複雑な作業でも高い操作性を実現。映像はメイン/サブディスプレイに柔軟に表示可能。
また、機体診断機能も強化されており、トラブルコードへの迅速アクセスが可能。遠隔表示アクセス(RDA)により、ディーラーやオーナーがインターネット経由で機体設定やデータ取得、トラブルシューティングを行える。これにより、ダウンタイムの最小化と保守性の向上が期待される。
■精密制御と現場可視化
全モデルに搭載された「TimberMatic™ Maps」は、現場のリアルタイム可視化を支援する業界標準の精密制御ツール。作業者は現場状況を即座に把握でき、効率的な作業計画と実行が可能となる。
ジョンディアのL-IIIスキッダーは、林業機械の新たなスタンダードを提示する製品群として、作業者の負担軽減と現場効率の最大化を両立。詳細は公式サイト(www.johndeere.com)または最寄りのジョンディア販売店まで。
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