資生堂、投資額300~400億円で栃木県大田原市に新工場、国内3工場の生産能力増強と合わせて内外の需要増に対応

 資生堂は10月19日、栃木県大田原市に新たな生産拠点「資生堂那須工場(仮称)」(以下、那須工場:完成イメージ)の建設用地取得を決定したと発表した。同工場は主にスキンケア製品の製造工場として2018年度中の着工、2019年度中の稼働を予定している。

 併せて、現在建設準備を進めている、国内外に向けたスキンケア商品の生産を行う大阪新工場大阪府茨木市)の生産能力を当初計画比2.1倍に引き上げるとともに、生産に必要な原料・容器の安定確保のためにサプライヤーとの協働を推進する。これらの取り組みにより、中長期的に安定した生産体制の確立を目指す。

 また、現在拡大する国内外での需要に迅速に対応するため、既存国内3工場の生産インフラや人員の増加による生産能力向上、委託生産の有効活用、主力商品の効率的な生産などにも取り組んでく。

 「世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー」を目指す中長期戦略「VISION 2020」の実現に向けた経営改革による競争力強化の結果、ホームマーケットである日本市場をはじめとして、グローバル全体で需要が増している。また、日本、中国、トラベルリテールを1つの市場と捉えたボーダレスマーケティングの展開により、高品質な「メイド・イン・ジャパン(Made in Japan)」製品に大きな価値を見出す国内外の顧客からの需要も拡大している。そのような国内外の化粧品需要拡大に対応し、今後の更なる成長性を確保するため、中長期的に安定的な生産体制の確立が不可欠と判断し、工場建設などへの投資増を決定した。

 新工場は、拡大するスキンケア商品生産の中核を担う拠点として、高品質かつ安心・安全な商品を生み出す。国際規格ISO22716に準拠し、厳しい製造・品質管理を徹底します。IoTなどの最先端技術を活用すると共に、サプライヤーとの連携や物流の観点からも効率的な生産・流通体制を構築して、変化する市場に迅速に対応する。また、地域の自然を守るべく水環境への影響ゼロを目指した取り組みを行っていく。

<那須工場の概要>

名称:資生堂那須工場(仮称)

建設予定地:栃木県大田原市中田原地区

土地面積:11万㎡(約3.3万坪)

建築面積:3.8万㎡

階数:地上1階建(一部複数階)

生産品目:スキンケア製品等

生産能力:年間約1.2億個

投資規模:約300~400億円

着工時期(予定):2018年度中

稼働開始(予定):2019年度中

※上記は計画段階のものであり、内容等に変更の可能性がある。

 ニュースリリース