カルマー(Kalmar) :2025年12月15日
カルマーは、電動ストラドルキャリア向けに次世代リチウムイオン(Li-ion)電池「第2世代(Gen 2)」を開発し、グローバルで提供を開始した。エネルギー容量の拡大、熱安定性の向上、稼働時間の延長を実現し、電動化ニーズの高まりに対応する。
新たなGen 2電池は、安全性・効率性・持続可能性を重視する顧客要件を踏まえて開発した。先進的なセル化学により電池寿命を延ばし、交換頻度の低減を通じて総保有コスト(TCO)を抑制するほか、ライフサイクル面での環境性能も高めた。
電池容量は公称533kWhと、従来世代比で25%増加。実使用容量は453kWhで、設備の連続稼働時間を拡張する。充電戦略の柔軟性も高く、休憩時間中のデポ充電と、シフト中のハンズフリー機会充電を組み合わせる運用が可能となり、ホットシート運用にも対応する。Gen 2電池を搭載したカルマーの電動ストラドルキャリアは、消費電力量に応じて最大10時間の実稼働時間を達成できるという。
また、Gen 2電池の投入に合わせ、フィンランド・タンペレ(Tampere)の同社試験施設にメガワット充電システム(MCS:Megawatt Charging System)を導入した。
水平輸送ソリューション責任者のマルコ・ホペアハルユ(Marko Hopeaharju)氏は、「Gen 2は、エネルギー容量、安全性、運用寿命の面で大きな前進だ。稼働時間の延長と信頼性向上により、性能を犠牲にすることなく、完全電動フリートへの移行を可能にする」とコメントしている。
カルマーは、港湾・ターミナル、物流センター、製造業、重量物流向けにマテリアルハンドリング機器とサービスを提供する。本社はフィンランド・ヘルシンキ(Helsinki)に置き、120カ国超で事業を展開。従業員数は約5,200人、2024年の売上高は約17億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。
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