・プレス南棟の起工式を実施
タキロンシーアイ（東京都港区）は12月11日、半導体製造装置向け樹脂プレートの安定供給体制を強化するため、網干工場（兵庫県たつの市）に建設する「プレス南棟」の起工式を12月9日に実施したと発表した。今回の設備投資は、経済産業省から「半導体の安定供給の確保に係る取組の認定」を受けた事業の一環として進める。
同社は総合樹脂加工メーカーとして、高機能材事業を通じて半導体製造装置向けの樹脂プレートを供給している。なかでもFMプレートなどのプレート製品は、難燃性、耐薬品性、制電性といった特性を備え、半導体製造装置に不可欠な部素材として位置付けられている。
背景には、情報通信技術の高度化やデータ社会への移行を受けた半導体市場の拡大がある。半導体需要の拡大に伴い、半導体製造装置市場の成長も見込まれる中、関連部材の安定供給が重要な課題となっている。同社はこうした市場環境を踏まえ、生産能力の増強に踏み切った。
プレス南棟は2027年春の竣工を予定しており、稼働後は年間2,000トンの増産が可能となる。これにより、今後予測される需要増に対しても製販の乖離を抑制し、安定的な供給体制を構築する狙いだ。
タキロンシーアイは「今後も成長が見込まれる半導体産業において、製品を安定的に供給できる体制を整えていく」としており、国内拠点を軸とした供給基盤の強化を進める。
＜プレス南棟の概要＞
所在地：兵庫県たつの市御津町苅屋1455
工場名：網干工場 プレス南棟
着工：2025年12月9日
竣工予定：2027年春
増産能力：2,000トン／年
目的：半導体製造装置向け樹脂プレートの安定供給体制強化
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