・国内最大級の粉体加工専用拠点、2027年春操業へ
粉体受託加工のパイオニアであるセイシン企業(東京都渋谷区)は10月20日、茨城県古河市に新たな受託加工専用工場を建設すると発表した。新工場は2026年度中に竣工、2027年春の操業開始を予定しており、現・利根川工場(埼玉県加須市)からの全面移転を計画している。
新工場は、現利根川工場の約6倍となる4万㎡の敷地を有し、国内最大級の粉体受託加工専用拠点として整備される。生産ラインには有機溶剤(アルコール系)対応の真空回転乾燥機、窒素粉砕ジェットミルライン、クリーンブース(クラス100,000)3ラインなど、最新の設備を導入。さらに、生産と品質管理の自動化を進めることで、生産効率・設備稼働率を最適化し、安定した大量生産体制を確立する。
また、全ラインを個室化することで異物混入を防止し、クリーンかつ安全な加工環境を構築。オンライン測定や画像解析などの評価装置も活用し、製品の品質保証と付加価値向上を図る。
環境面では、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの活用を推進し、省エネと環境配慮を両立した次世代型工場を目指す。これにより、セイシン企業は「環境配慮が標準となる時代」に対応しつつ、安定供給体制と品質保証体制のさらなる強化を進める方針だ。
同社は1982年、日本で初の本格的な受託加工専門工場として利根川工場を開設。以降40年以上にわたり培ってきた粉体加工技術と生産ノウハウを活かし、新工場を基盤に産業界の発展と社会の持続的な進歩に貢献していく考え。
<新工場概要>
所在地:茨城県古河市(圏央道 境古河ICから車で10分)
敷地面積:約40,000㎡(現利根川工場の約6倍)
主要設備:真空回転乾燥機(有機溶剤対応)、窒素粉砕ジェットミルライン、クリーンブース3ライン(クラス100,000)
竣工予定:2026年度中
操業開始:2027年春