・ソリューションプロバイダーへの転換を加速
日立建機は10月28日、2027年4月1日付で商号を「ランドクロス株式会社」(英語表記:LANDCROS Corporation)に、コーポレートブランドを「LANDCROS」に変更する計画を発表した。同社は同日開催の取締役会で同計画を決定し、定款変更案を2026年6月開催予定の定時株主総会に提案する。
同社は1950年に機械式ショベルを、1965年には日本初の純国産技術による油圧ショベルを開発するなど、建設機械業界を75年にわたり牽引してきた。今回の社名変更は、従来のハードウエア中心の事業構造から、AI・ロボティクス・センシング・通信技術を融合した次世代建設機械の開発と、機械のライフサイクルを通じたサービスやデジタルソリューションを提供する「ソリューションプロバイダー」への進化を加速させる狙いがある。
「LANDCROS」ブランドは2024年7月に発表され、今年4月以降、順次、革新的なソリューションに冠して顧客への提供を開始している。ブランド名は、同社のビジョンを示す「LAND」と、「Customer(顧客)」「Reliable(信頼性)」「Open(開放性)」「Solutions(ソリューション)」を組み合わせた造語で、世界中の建設・鉱山業界の顧客に革新的なソリューションを提供していく決意を表している。
建設・鉱山業界は現在、労働力不足、環境規制、運用コストの上昇、インフラ老朽化など複雑な課題に直面している。同社は連結子会社も「LANDCROS」ブランドに統一し、グローバル市場における認知度向上を図る方針。
先崎社長は「LANDCROSを、顧客が『この機械・サービスを選んでよかった』と感じ、株主が『賢い投資だった』と思い、従業員が『この仕事には意味がある』と誇れるブランドに育てていく」とコメントしている。
同社は油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などを開発・製造・販売するグローバル建機メーカー。世界約2万6000人の従業員を擁し、2024年度(2025年3月期)の連結売上収益は1兆3,713億円、海外売上収益比率は84%。新車販売に加え、部品・サービス、再生、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、顧客とともに成長を続けている。
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